ENEOSと東京電力グループと中部電力とが出資する発電会社であるJERA(ジェラ)は、8月25日、水素の利用普及を促進する共同プロジェクトとして、JERAが運営する東京都品川区の大井火力発電所敷地内に、「東京大井水素ステーション」を開所した。
ステーションの開所に向けて、JERAが大井火力発電所の敷地を提供するとともに、水素の原料である都市ガスの配管などを整備し、ENEOSが都市ガス改質型の水素製造装置を有する(オンサイト方式)商用水素ステーションを建設。運営は、全国で42箇所(※)の商用水素ステーションを展開するENEOSが行う。
ステーションでは、ENEOSやJERA等が出資する「扇島都市ガス供給」の都市ガスから水素を製造し、乗用車タイプの燃料電池自動車や、東京都が導入を推進する燃料電池バスに水素を供給。また、敷地内の出荷設備から首都圏にあるENEOSの水素ステーションにも水素を出荷する。
さらに、大都市東京の経済を支える物流の中心に立地していることから、将来的には、燃料電池トラックへの水素供給拠点の役割も担っていきたいとしている。
ENEOSとJERAは、今後も、それぞれが保有するリソースやノウハウを活用しながら、水素事業を始めとした幅広い分野で協力関係を模索していくことで、エネルギーの安定供給および低炭素社会の実現に向けて貢献していくとしている。
※8月25日時点。東京大井水素ステーション含む。
[東京大井水素ステーション概要]
– 開所日:2020年8月25日
– 所在地:東京都品川区八潮1-2-2(大井火力発電所敷地内)
– 運営者:株式会社ENEOS水素サプライ&サービス
– 敷地面積:約2,900m2(879坪)
– 供給方式:オンサイト方式(水素製造装置をステーション内に設置)
– 水素製造能力:600Nm3/h
■JERA:https://www.jera.co.jp/