経済産業省は6月15日、欧州委員会エネルギー総局(EC, ENER)及び米国エネルギー省(DOE)と、水素・燃料電池技術に関する三国・地域間の協力を強化することを確認し、共同宣言(Joint Statement)を発表した。
今回の共同宣言は、30年以上前から水素の可能性に着目し、水素利活用拡大に向けて様々な取組を行ってきた日米欧が、水素・燃料電池分野で、その協力関係を強化し、世界における水素利活用の拡大を図ることを目的としている。
[共同宣言のポイント]
・経済産業省、EC/ENER及び米DOE(以下、三機関)は、水素・燃料電池技術への強い関心を共有する。
・三機関は、水素・燃料電池に対して、30年以上にわたり投資を行ってきた世界のリーダーであり、世界中で持続可能な水素・燃料電池技術の開発を加速するための結束を強化していく。
・この協力関係が国際協力の拡大につながり、水素利用の規模拡大に貢献すると確信する。
・三機関は、他の国際的なパートナーシップや協力関係を通して多くの国々と協働して取組を続けながらも、三機関の協力によって得るものが多いと考える。
・三機関は2019年9月25日に開催される第2回水素閣僚会議に向けた協力覚書(MoC)の作成も見据えて、水素における協力枠組をいかに最も効果的に開始、実施するか追及する予定である。
・想定されるMoCは、2018年10月23日に東京で開催された水素閣僚会議で発表された「東京宣言」に示されている以下の分野における協力を通して、具体的な取組の展開を促進する。
a.技術協力及び、規制、規格・基準のハーモナイゼーション、標準化の促進。
b.水素の安全性及びサプライチェーンに関する情報共有・国際共同研究開発推進。
c.CO2及び他の排出物質を削減する水素の可能性調査・評価。
d.コミュニケーション、教育及びアウトリーチ。
[公表日]
令和元年6月15日