被災地への車の無償貸出支援を行う一般社団法人日本カーシェアリング協会(東日本大震災を切っ掛けに設立された)は7月5日、富山県と先の6月30日に「災害時における被災者等の移動手段の確保に関する協定」を締結したと発表した。
この協定により、協会が災害時の支援連携に関する協定を締結した都道府県は10自治体となった。
全国で頻発する自然災害での被災地では、突如、車が水没して生活に不自由さを抱える被災者が発生しているため、協会では、より迅速な支援を実施するための体制を築くべく自治体と支援連携に関する協定の締結を進めている。
協会では「災害時に車を失った被災者の多くは通勤・買い物・片付け等、日常生活や再建の歩みに支障をきたします。その状況に対し、協会では東日本大震災後に起こった19の災害で2,500件以上の車の無償貸出支援を行ってまいりました。
ただ支援活動を行うなかで〝車を駐車し手続きを行うための場所を確保すること〟、〝被災された方々へ支援情報を伝えること〟が協会独自では難しい課題がありました。
そこで各自治体と協定を締結し、その2点の課題について協力を得て支援活動を行うことでより迅速でより大きな支援を実現するために、各自治体との協定締結を推進しています。
これからも都道府県をはじめとする自治体との連携を広げ、災害時に車で困らない社会の実現に向けて取組を進めてまいります」と話している。
主な協定内容(自治体によって協定内容に若干の違いあり)
目的:災害が発生した場合における県内の被災者等の円滑な移動手段の確保に関し、役割分担の明確化を図り、被災者等に対する支援体制を構築することを目的とする
連携事項:
(1)協会は都道府県の要請を受けた際には、県内の被災者等に対する自動車の無償貸与事業を可能な範囲で実施する。
(2)都道府県は市町村と連携し、自動車の無償貸与事業の実施場所の確保に努める。
(3)都道府県と協会は、被災者等に対する自動車の無償貸与事業の周知をするなど、市町村等と円滑に連携するよう努める。
これまで協定を締結した自治体(都道府県)
2019年1月:岡山県
2020年5月:佐賀県
2021年2月:熊本県
2022年6月:宮城県/7月:岩手県/9月:福島県
2023年1月:栃木県/3月:新潟県/5月:青森県/6月:富山県
※市町村単位では石巻市、栃木市、人吉市、豊田市と同様の協定を締結。
※岡山県・熊本県・岩手県は、自動車販売会社の業界団体を含めた連携協定。
※佐賀県は、災害支援における連携を含む進出協定。
連携を加速するためのクラウドファンディングに挑戦中
期間:6月28日(水)から9月26日(火)までの90日間
目標金額:300万円
「災害リスクが高まる今、被災時に車を無償で借りられる仕組みを全国へ」
団体名:一般社団法人日本カーシェアリング協会
代表者:代表理事 吉澤武彦
本部住所:宮城県石巻市駅前北通り1丁目5‐23
電話:0225-22-1453 メール:info@japan-csa.org FAX:0225-24-8601
九州支部:佐賀県武雄市東川登町大字永野6766-1
栃木支部:栃木県栃木市吹上町1300-3 2F
静岡支部:静岡県富士市岩淵751-1
設立:2011年4月 (法人化は2011年7月)