ジャガー・レーシングは7月13日、ニューヨークで行われたABB FIA フォーミュラE世界選手権シーズン7の第10戦、第11戦に「I-TYPE 5」で出走し、第11戦でサム・バードがニューヨークで3度目の優勝を飾り、また、ドライバーズ・ランキングでも再び首位に浮上したと発表した。
7月10日に開催された第10戦では、サム・バードはフリープラクティス1で壁に衝突してしまい、急遽シャシー変更を余儀なくされたが、ジャガー・レーシングのメカニックとエンジニアのチームワークにより、パルクフェルメまであと6秒というところで修理を終えた。クオリファイ・セッションになんとか間に合うも、今度はオリバー・ローランド(日産e.dams)とのクラッシュに見舞われ、決勝は20番グリッドからのスタートとなった。しかし、ファステストラップを叩き出すなど快調な走りをみせ、9位まで順位を上げ、ポイント圏内でフィニッシュした。
16番グリッドからスタートしたミッチ・エバンスは、オリバー・ターベイ(NIOフォーミュラEチーム)とセルジオ・セッテ・カマラ(ドラゴン/ペンスキー・オートスポーツ)を抜いて14位に順位を追い上げ、さらにそのあともノーマン・ナト(ロキット・ベンチュリ・レーシング)、ジェイク・デニス(BMW i アンドレッティ・モータースポーツ)、アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(DSテチータ)をオーバーテイクしポイント圏内に浮上したが、電気系統のトラブルにより、レース残り27分でリタイアとなった。
翌日の第11戦では、サム・バードとミッチ・エバンスの両ドライバーが、チーム史上はじめてスーパーポールに進出し、フロントローを独占した。
ポールポジションを獲得したサム・バードは、そのまま首位を維持し、1位でフィニッシュ、優勝を飾った。サム・バードにとってニューヨークのサーキットでの優勝は3度目で、ABB FIA フォーミュラE世界選手権史上、同一サーキットで3回優勝した初めての選手となった。
一方のミッチ・エバンスは、2番グリッドから出走し、1-2フィニッシュの可能性がみえていたが、ニック・キャシディ(エンヴィジョン・ヴァージン・レーシング)との攻防戦の末、レース終盤に壁と衝突してしまいペースを崩し、最終的に13位で終えた。
ドライバーズ・ランキングで、サム・バードは現在首位に浮上し、ミッチ・エバンスは8位、チーム・ランキングでは、ジャガー・レーシングは、現在首位のエンヴィジョン・ヴァージン・レーシングに5ポイント差の3位につけている。
ジャガー・レーシングの次戦は、2021年7月24日と25日にロンドンで開催されるダブルヘッダーの最終戦、ABB FIAフォーミュラE世界選手権第シーズン7第12戦、第13戦 ロンドン・グランプリとなる。