ジャガーTCSレーシングは1月27日(サウジアラビア・ディルイーヤ)開催のABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン10の第2戦・第3戦ディルイーヤE-Prixで、ニック・キャシディ選手が第2戦で3位、第3戦で優勝し、開幕戦以来3戦連続の表彰台を獲得した。
またチームメイトのミッチ・エバンス選手は、第2戦を5位、第3戦を10位で終えてポイントを獲得してチーム・ランキングのトップに。ニック・キャシディ選手はドライバーズ・ランキングのトップに付けている。
第2戦のクオリファイセッションでは、デュエルの準々決勝でニック・キャシディ選手とミッチ・エバンス選手の直接対決となり、ノックアウトされたニック・キャシディ選手が7位に。 ミッチ・エバンス選手は2位のポジションを獲得した。
ナイトレースの決勝レースでは、最前列からスタートしたミッチ・エバンス選手が、スタート直後から上位争いに加わり、ミッチ・エバンス選手は、ジャン・エリック・ベルニュ選手(DSペンスキー)をオーバーテイクして一時2位に立ったが、最終的には5位でチェッカーを受けた。
シード・キャシディ選手は、スタート直後から集団からすり抜け、アタックモードを継続して24周目はミッチ・エバンス選手に続く4位に。その後、冷静にレースを進め、最終的に3位表彰台を獲得した。
第3戦、3番グリッドからスタートしたニック・キャシディ選手は、決勝レース直後からポジションをキープし5周目にはトップに。その後、ジャガーのカスタマーチームであるエンヴィジョン・レーシングのロビン・フラインス選手と先頭戦いを繰り広げていたが、2度目のアタックモードでレースをリード。最終ラップでファステストラップを記録し、優勝に加えて更に1ポイントを追加した。
ミッチ・エバンス選手は13番グリッドから出走となり、オーバーテイクのチャンスが限られたディルイーヤのコースで、チームと一丸となる効率的なレース戦略を実行して最終的に10位でレースを終えた。
結果ジャガーTCSレーシングは、チーム・ランキングで2位に31ポイント差のトップ。ニック・キャシディ選手は57ポイントを獲得してドライバーズ・ランキングでもトップに立ち、ミッチ・エバンス選手は21ポイントで5位につけている。
チーム・プリンシパル、ジェームズ・バークレー氏は、「2戦目はハラハラドキドキのレース展開でしたが、チームのために貴重なポイントを獲得できたことがとても嬉しいです。今後に繋がる素晴らしい土台ができたと感じています。
そして、3戦目の結果は信じられないほど速いペースのレースでしたが、ニックは冷静沈着で無類の強さを発揮し、チームは非常に賢明な戦略を実行しました。
ランキングとドライバーズ・ランキングの両方をしているリードことは、素晴らしい基盤になります。次のサンポーに向けてさらに前進するためにハードワークを続けていきます」と述べた。
ミッチ・エバンス選手(#9)は、「第2戦はタフなレースで、リスクの高いオーバーテイクも幾つかありましたが、一部のアタックでは報われました。ただマシンは勝つために十分な速さがあっただけでとても残念でした。
また3戦目でニックは継続性を保って素晴らしい仕事が出来ましたが、僕のほうは、うまく結果に繋がらずに終えたので流れを変えたいと思います。
次のブラジルは、僕にとってもチームにとってもGEN3初の表彰台、そして昨シーズンのチーム初の1-3フィニッシュという素晴らしい結果を残した思い出の地でもあります。レースまで6週間以上あるので、チームとして完璧な準備を進めていきます」と話している。
ニック・キャシディ選手(#37)は、「チームが素晴らしい仕事をしてくれました。予選では選択を少し間違えましたが、決勝では驚くほど速いマシンを手に入れることができ、とてもいいスタートを切ることができました。
3戦を終えた時点では、まるで夢のような気分です。 ジャガーTCSレーシングの皆が頑張って働いて、速くて効率的なマシンを僕に与えてくれています。
優勝は最高の気分です。でも、レースごとに起こるかわからないのがフォーミュラであり、次に向けて挑戦していきます」と語った。なお次は2024年3月16日に開催されるABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン10第4戦、ブラジルでのサンパウロE-Prixとなる。