ジャガー・ランドローバー・ジャパンは3月2日、ジャガー・レーシングが、サウジアラビアのディルイーヤで行われたABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン7の開幕戦および第2戦に「I-TYPE 5」で出走し、2戦連続で表彰台を獲得、総合首位に立ったことを発表した。
第1戦では、ミッチ・エバンスが3位に入り、15ポイント獲得。第2戦では、今シーズンからジャガー・レーシングに加入したサム・バードが1位でフィニッシュした。
ジャガー・レーシングは、2021年4月10日に開催される第3戦ローマ・グランプリに総合ランキング首位で挑む。
ABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン7の開幕戦は2月26日、サウジアラビアのディルイーヤで開催された。開幕戦では、クオリファイ・セッションを6位で終えたミッチ・エバンスが、決勝では6位から5位に順位を上げ、さらにパスカル・ウェルライン(ポルシェ・チーム)を追い抜いて4位に浮上。そして、フィニッシュまで残り2分のところでレネ・ラスト(アウディスポーツ・アプト・シェフラー)を追い越し、最終的に3位でフィニッシュし15ポイントを獲得した。
一方、クオリファイ・セッションを8位で終えたサム・バードは、レースの残り25分で、アレックス・リン(マヒンドラ・レーシング)とクラッシュし、リタイアを余儀なくされた。
翌日の第2戦のナイトレースでは、サム・バードは、2列目の3番グリッドからスタートし、直後の第1コーナーでセッテ・カマラ(ドラゴン/ペンスキー・オートスポーツ)を追い抜き、2位に躍り出た。その後も終始、元チームメイトであるロビン・フラインス(ヴァージン・レーシング)と攻防戦を繰り広げている。
レース終盤、複数のマシンによるクラッシュが発生し、ゴールまでの6分間、セーフティカー導入となり、そのすぐ後ろにつけたサム・バードが1位を維持してレッドフラッグの下フィニッシュ。ジャガー・レーシング加入後の初優勝を果たした。
一方、ミッチ・エバンスは初戦の勝利から一転、クオリファイ・セッション18位でのスタートで上位を目指したが、最終的にはクラッシュによりリタイアとなった。
ドライバー、サム・バードのコメント
「信じられないほど幸せです。ジャガーは私を快くファミリーとして迎え入れてくれ、新しいことも教えてくれました。プレシーズンの間、いくつかの課題もありましたが、チームの仲間と協力し、勝利のために努力してきました。この結果は、リヤドの人々だけでなく、ファクトリーに戻ったチーム、そして疲れを見せずにプロジェクトに取り組んできてくれたジャガーの皆のためのものです。確固たるポジションでこの週末を終えることができました。次戦ローマでの市街レースを楽しみにしています。」
ドライバー、ミッチ・エバンスのコメント
「開幕戦からいいスタートを切ることができました。初めてライトの下でのレースでしたが、ハローに照らされたコックピットからの眺めは最高でした。第2戦は残念な結果となってしまいましたが、両ドライバーがポイントを獲得することができ、チームとしてはいい結果を残せた週末だったと思います。今回の経験から多くのことを学び、ローマに向けて挑みたいと思います。」
ジャガー・レーシング・チームのディレクターであるジェームズ・バークレーのコメント
「この信じられないほど競争の激化する世界選手権において、2戦連続で表彰台を獲得し、3位入賞そして優勝という、素晴らしいスタートを切ることができたのは、ジャガーにとって本当に素晴らしい週末でした。これは、新型レーシングマシン『I-TYPE5』をはじめ、パフォーマンスに対してあらゆる面でチーム一丸となって取り組んできたハードワークと、チームの専門的知識の賜です。チャンピオンシップ・ランキングを首位でサウジアラビアを去ることができることは誇らしいことで、ローマに向けてこのポジティブな勢いを維持していきたいです。」