ジャガー・レーシングは8月17日、ABB FIA フォーミュラE世界選手権シーズン7の最終ラウンドである、第14戦、第15戦ベルリン・グランプリの結果を発表した。
8月14日に開催された第14戦、7番グリッドからスタートしたミッチ・エバンスは、セバスチャン・ブエミ(日産e.dams)を最初のコーナーでオーバーテイクし、その後も、ジャン・エリック・ベルニュ(DSテチータ)、アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(DSテチータ)、レネ・ラスト(アウディスポーツ・アプト・シェフラー)、そして最後にノーマン・ナト(ロキット・ベンチュリ・レーシング)を立て続けに追い抜き、一気に3位に浮上。レース終盤の数分間は、3位の座を狙うノーマン・ナトを防御し、ポジションを死守した。その結果、ミッチ・エバンスにとって今シーズン自身5度目の3位となり、これにより今シーズン最も多く表彰台を獲得したドライバーとなった。
一方、サム・バードは、クオリファイ・セッションを12位で終えたが、前回のロンドン・グランプリで受けた3グリッド降格のペナルティを受けて15位からの出走となった。その後、順位を2つ追い上げ13位となってポイント圏内間近まで迫るも、マシントラブルによりリタイアを余儀なくされた。
第14戦を終え、ドライバーズ・ランキングでは、ミッチ・エバンスが首位と5ポイント差の4位、サム・バードは8位、さらにジャガー・レーシングは171ポイントとなり、チームズ・ランキングでトップに立ち、シーズン7の最終戦へと挑む。
翌日の第15戦は、ドライバーズ・ランキング首位を狙うミッチ・エバンスが3番グリッドからのスタートを試みたが、マシントラブルにより動けずそのままリタイアとなり、チームにとっても大きな痛手を負った。しかし、サム・バードが、最終戦で追い上げをみせ、22番グリッドから順位を15もあげ、最終的にポイント圏内の7位でフィニッシュ、チーム・ランキングに貢献。ジャガー・レーシングは、参戦以来、過去最高のチーム・ランキング2位でシーズンを終えた。
■ドライバー、サム・バードのコメント
「第14戦は、スタートの走り出しは順調で、クルマの調子も良く、エネルギー管理もうまくできていただけに、リタイアは非常に残念でした。翌日の最終戦はフィールドを駆け抜けるのがとても楽しく、チームのために良い成績を残せるよう努めました。チームはこの1年間、素晴らしい仕事をしてくれました。そして、サポートしてくれたすべての人とファンに感謝したいと思います。ジャガー・レーシングとして2年目となる次のシーズンが待ちきれません。」
■ドライバー、ミッチ・エバンスのコメント:
「第14戦はとても良いレースでした。終始、力強いペースで走ることができました。アタックのタイミングを見極めるのは大変でしたが、大きな成果が求められるなかで戦略が功を奏し結果に結びつけられてうれしいです。翌日は、マシントラブルでスタートを切ることすらできませんでした。チームには申し訳ない気持ちですが、それでもチーム・ランキングで2位という結果を残せたのは大きな進歩です。応援、サポートいただいたすべての人に感謝します。来年また会いましょう。」
■ジャガー・レーシング・チームのディレクターであるジェームズ・バークレーのコメント:
「第14戦はミッチにとって素晴らしい1日でした。素晴らしいパフォーマンスを見せてくれ、今シーズン5回目の表彰台を獲得してくれました。今シーズンは、ドライバーズ・ランキングとチーム・ランキングの両方でチャンピオンの座を狙える位置につけることができ、それが何よりの誇りです。サムとミッチはチームのために努力してくれました。最終戦で、サムは信じられないような走りを見せ、ジャガー・レーシングをチーム・ランキング2位に導きました。7回の表彰台、2回の優勝、1回のポールポジション、そして首位との差がわずか4ポイントでの総合2位というのは、驚くべき成果だと思います。私たちの成功に貢献してくれたコマーシャルパートナーの皆様、そしてファンの皆様に感謝します。最後まで懸命に戦い優勝を飾ったニック・デ・ブリーズとメルセデス-EQフォーミュラEチームを心から祝福します。おめでとうございます。ジャガー・レーシングは来シーズンもタイトルを目指して戦い、チャンピオンになるために戻ってきます。」