ジャガーTCSレーシング、フォーミュラE−Gen3時代に向けテストカーのコンセプトリバリー
ジャガーTCSレーシングは英国時間4月28日、フォーミュラEによる第3世代(Gen3)レーシングマシンの世界初公開に続き、次世代の電気自動車レースのためのテストカーのコンセプトリバリーを発表した。( 坂上 賢治 )
同社によると、より軽量かつパワフルで効率的なGen3マシンは、電気自動車レースカーとしてのパフォーマンスの新たなベンチマークとなるとしており、電気自動車向けの急速充電技術の開発を加速させ、世界中の大都市でよりエキサイティングなレースを実現できるようになるという。
この第3世代マシンの出力は350kW(現在250kW)に強化され、回生ブレーキからレースで使用されるエネルギーの40%以上を生み出す事ができる。ちなみに同車両はフロントとリアの両方にパワートレインを搭載した初のレースカーとして、フロントには250kW、リアには350kWの回生能力を実現し、現行(250kW)の2倍以上となる。またリアに油圧ブレーキを装備していない初のフォーミュラカーとなる。
ジャガーTCSレーシングのチーム・プリンシパルである、ジェームズ・バークレーは「ジャガーTCSレーシングがフレッシュでモダンなデザインを採用したGen3向けテストカーのコンセプトリバリーを発表する事ができ、とても興奮しています。この抽象的なリバリーは、次世代のフォーミュラEに向けた、チームの力強さが表現されています。
Gen3は重要なマイルストーンであり、これまで見た事のない最も先進的なEVレースカー同士が争う世界選手権となるでしょう。Gen3マシンは、より速く、エキサイティングで、よりドラマチックなホイール・トゥ・ホイールのアクションを新しい市街地のレーストラックで発揮してくれると期待しています。
ジャガーTCSレーシングチームは、新しい挑戦への準備ができています。この新しいマシンとテクノロジーで、最高のライバルたちと競うことを楽しみにしています」と述べた。
ちなみに来シーズンは開幕から、グリッド上に4台のジャガーのパワートレインを搭載したフォーミュラEマシンが出走する事になる。ジャガーはこれらの車両に高電圧電動モーター、インバーター、トランスミッション、クーリングシステム、ケーシング、サスペンションなどの新しいパワートレイン・テクノロジーをエンヴィジョン・レーシングに供給するからだ。