計画を1段進めた理由は、先の2018年の4-9月に3億5400万ポンド(約490億円)の損失を計上したことが事業経営に影響した。
昨年は、これを受けて英国バーミンガム近郊のソリハル工場を2週間閉鎖。同じく同地域のキャッスルブロムウィッチ工場での稼働日数を週3回とした。さらにおよそ1000人の人員削減も実行している。
今回、実施を決断した要因は、中国市場に於ける消費意欲減退やディーゼル車の販売減速が背景であり、さらにこれに加えてブレクジットに伴う経営環境の不透明感が拍車を掛けた格好となっている。
実際、同社では当初来る2020年までに全世界規模でおよそ100万台の車両を生産していく予定としていたのだが、最も新しい通期売り上げを見ると、それには届かない60万台弱(前年比4.6%減)の成績となっている。
リストラ策の大半は先の通りで、英国内が中心になって行われ、その規模は全世界で4万2500人を配する同社にとっておよそ1割に相当する規模となる。全世界規模の削減策でその1割が英国内での人員削減となるだけに、英国政府にとって、その影響は計り知れないものとなるだろう。
同社によると具体的には、長期的に持続可能な収益成長を築くべく、よりスリムで、より回復力のある組織とすることを目指すという。そのために世界規模での自社労働力の約4500人削減する。