JAF(日本自動車連盟)は、帰省などクルマの使用が増える年末年始、出かける前に確認しておきたいポイントに関してのレポートを発表した。
JAFではこの期間、救援依頼が増加することが予想されるため、体制を強化して対応していくとしている。
●年末年始の救援出動はおよそ10.8秒に1件、最も多いのはバッテリー上がり
昨年の年末年始期間(2016年12月30日~2017年1月3日)に、JAFが出動した件数は4万122件。これは約10.8秒に1件の割合となる(2016年度年間は約13.2秒に1件)。
最も多い依頼は「バッテリー上がり」。気温が低いとバッテリーの能力が低下し、発生しやすくなる。また、バッテリーは、使用環境によって劣化の進み方が大きく変化するため、出かける前に、カーディーラーやガソリンスタンド、カーショップなどでチェックすることを勧めている。
・データで見るロードサービス:http://www.jaf.or.jp/rservice/data/index.htm
●12・1月は落輪・落込が増加。降雪地域ではタイヤチェーンなどの事前準備を
2016年度のロードサービス救援件数(四輪)では、側溝等への落輪・落込が12・1月において2万件を超過、全体の構成比約10%を占めている。
前後の11月(14,263件)と2月(18,651件)が2万件を超過していないことから見ても、12月・11月の落輪・落込は増加傾向にあると、JAFでは見ている。
積雪時は道路の側溝が雪に隠れ、分からなくなっている場合があるため、通り慣れた道であっても、充分注意して走行して欲しいとのことだ。
また、出先で思いがけず積雪や凍結に遭うことも予想される。JAFの実験ではノーマルタイヤで雪道を走行すると、ブレーキ制動距離がスタッドレスタイヤに比べ1.7倍に。降雪が予想される地域へ出かける際は、タイヤチェーンやスタッドレスタイヤの準備を怠らないよう呼び掛けている。
・走れても止まれない、雪道のノーマルタイヤ:
・練習しておきましょう。タイヤチェーンの付け方:
● 燃料切れ、燃料凍結 に注意
長距離ドライブの際には、早めの給油を心がけ、特に高速道路上では、長い区間ガソリンスタンドがなかったり、夜間閉店の場合もあるため注意が必要。
また、冬は「軽油の凍結」にも注意が必要。
比較的温暖な地域で販売されている軽油を入れたクルマが、気温が低いスキー場などで長時間駐車した場合など、軽油(燃料)の流動性が失われ、燃料が噴射できずにエンジンがかからなくなることがある。
軽油の凍結防止対策には、現地で寒冷地用の軽油を給油することが有効。なお、ガソリンの場合には凍結の心配は不要だ。