JAFと警察庁は合同で、4月20日から4月30日の期間、自動車乗車中の6歳未満の子どもを対象に「チャイルドシートの使用状況」と「チャイルドシートの取付け状況、着座状況」調査を全国で実施し、その結果を公表した。
全国99箇所で実施したチャイルドシート使用状況調査の結果によると、6歳未満の子ども全体の使用率は66.2%(前年比+2.1ポイント)で2年ぶりに上昇した。
しかし、全国16箇所(8地域)で実施したチャイルドシート取付け状況調査によると、乳児用・幼児用のチャイルドシートが自動車に正しく(取扱説明書通りに)取付けられていたのは38.4%、また、チャイルドシートに正しく着座していた子どもは46.2%で、取付け・着座の両状況について課題があることが判った。
[各調査結果の概要]
(1)チャイルドシート使用状況調査
※調査では、乳児用・幼児用・学童用シートを総称して「チャイルドシート」という。
①調査場所:全国99箇所
②調査対象:13,103人
③調査結果:
6歳未満の子ども全体の使用率は、2年ぶりに上昇し、66.2%(前年比+2.1ポイント)となり、2002年の合同調査開始後、過去最高の使用率となった。
しかし、チャイルドシートの使用が義務付けられている6歳未満の子どものうち、3人に1人が依然として使用していないという実態が判明した。
1歳未満(84.4%)の使用率は前年から減少した。1歳~4歳(67.9%)と5歳(44.1%)の使用率は、それぞれ過去最高となった。
5歳の使用率は、1歳未満の約半分の使用率で、子どもの年齢が高くなるにつれて使用率が低下する傾向は例年と変わらなかった。
(2)チャイルドシート取付け状況調査
①調査場所:全国8地域(北海道・宮城・東京・愛知・大阪・広島・香川・福岡)
②調査対象:422シート
③調査結果:
取扱説明書通り正しく取付けられていたチャイルドシートは、乳児用・幼児用シート全体で38.4%。
ミスユースのうち乳児用70.9%、幼児用64.0%がチャイルドシートを固定するための「腰ベルト(シートベルト)の締付け不足」だった。
(3)チャイルドシート着座状況調査
①調査場所:上記(2)の取付け状況調査と同様
②調査対象:630人
③調査結果:
取扱説明書通り正しく着座していた子どもは、乳児用・幼児用・学童用シート全体で46.2%。
乳児用・幼児用シートのミスユースの多くは「ハーネス(チャイルドシートの子ども用ベルト)の高さ調節と締付けの不適正」、学童用シートは装置に対する使用時期が早すぎる「体格不適合」でだった。
■警察庁/JAF 「チャイルドシート使用状況全国調査結果2018年」(PDF):
http://www.jaf.or.jp/eco-safety/safety/data/pdf/crsdata2018.pdf
■JAF 「はじめてのチャイルドシートクイックガイド」:
http://www.jaf.or.jp/eco-safety/safety/childseat/index.htm
■JAF 「ジュニアシートはもういらない?」:
http://www.jaf.or.jp/eco-safety/junior_seat/index.htm