伊藤忠商事は、人工知能(AI)を開発する東京都渋谷区のスタートアップ企業「クーガー」と、資本業務提携することで基本合意した。
クーガーは、豊富なゲーム開発や大規模検索エンジン開発等の実績があり、人間のような感情を持つゲームAIの知見や、ブロックチェーンにてAIに信頼性を与える技術、人間の表情・しぐさなどを読み取り分析する画像認識AIにおいて高いレベルの技術を有している。
また、それら技術を結集し、表情や動作を交えて人とコミュニケーションを図る人型AIエージェント「コネクトーム」を開発。コネクトームは、一般的な音声AIエージェントと比較して、問いかけに対する応答などの反応率が高いという実証結果も出ていると云う。
伊藤忠は、小売、ヘルスケア、教育といった分野での慢性的な人手不足への対応や、広告・エンタメ・観光などでの販促やデータを活用したサービスの開発など、高度な認識技術を持つ人型AIエージェントによる、幅広い分野での課題解決やサービス展開を期待。クーガー社への出資に加え、伊藤忠グループのネットワークを活かし、同社の国内外への展開を支援する。
また、生活消費関連分野における企業や、介護、教育、エンタメ等幅広い分野で、市場や消費者からのニーズを重視したマーケットインの発想による課題対応・サービスの開発に取り組んでいく。
伊藤忠は、中期経営計画「Brand New Deal 2020」において、新技術を活用したビジネスモデルの進化を掲げていることから、クーガーへの出資を通じて、AI技術を活用した業務の省人化や自動化に留まらず、新たなサービスの創出を目指すとしている。
■(クーガー)人型AIエージェント「コネクトーム」:https://connectome.couger.co.jp/