両社で手を結び、レベル4の自動運転に向けた準備を進める
いすゞ自動車とティアフォー( TIER IV )は3月6日、路線バス向け自動運転システムの開発に於いて資本業務提携を交わすことに合意した。また今提携を踏まえ、いすゞはティアフォーに対して60億円( 約4,000万米ドル )を投資する。
今後、両社は同提携を基に強固なパートナーシップを構築。自動運転レベル4技術を用いた移動サービスの実現を目指して、路線バス向けの自動運転システムの開発並びに完全確立を共に加速させていく構え。
より具体的には、ティアフォーの先進的な自動運転システムと、いすゞがこれまでに蓄積してきた路線バスのデータや知見を掛け合わせ、自動運転レベル4に対応した車両とシステムの開発に取り組む。
また将来的にいすゞは、路線バス事業者に対して、自動運転システムを搭載した路線バスによるソリューションの提供を実現させていく。
基より、いすゞはグループ全体で去る2023年5月、カーボンニュートラルへの取り組みや物流の高度なDX( デジタルトランスフォーメーション )に向けて、2030年までに総額1兆円を投資すると発表していた。
日本国内に於ける物流・公共交通環境下でドライバー不足が深刻化する中、いすゞは、物流のDXを支える自動運転技術の開発と普及が、こうした社会課題に対処するだけでなく、いすゞグループの将来を支える大きな柱になると考えている。
対してティアフォーは、世界初のオープンソース自動運転ソフトウェア「Autoware( Autoware Foundationの登録商標 )」の開発リーダーとして、自動運転システムを設計するうえで必要な機能を有するソフトウエア技術を精力的に磨き続け、安心・安全な自動運転システムがもたらす社会実現に向けて、世界中の様々な環境下で実証実験を行ってきた。
そんな信頼性の高いシステム領域に於ける技術進歩が評価され、同社は国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構( NEDO )が公募する「グリーンイノベーション基金事業」に於ける研究開発項目「自動運転のオープン型基盤ソフトウェア」に於いても評価・採択されて、長年、当該技術の研究を精力的に進めている。
最後に両社は、このパートナーシップを通じて、自動運転分野に於けるイノベーションをリードし、社会に幅広い利益をもたらすことに尽力していくと話している。
いすゞの概要
会社名 :いすゞ自動車株式会社
設立 :1937年4月
代表者 :代表取締役社長南伸介 従業員数 :44,495名( 2023年3月末
現在)
事業内容 :自動車、輸送用機械器具、自動車の製造・販売機器、エンジン等の製品およびその部品および関連資材・消耗品
ホームページ:https ://www.isuzu.co.jp/world/
ティアフォーの概要
社名:株式会社ティアフォー
設立:2015年12月
代表者:創業者兼CEO兼CTO加藤 晋平従業員数:約330名( 2024年1月末
現在)
事業内容:自動運転システムの開発およびプラットフォーム事業
Webサイト:https ://tier4.jp/