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2024年7月4日【IoT】

インテリアス、地図データ企業のゼンリンと提携

坂上 賢治

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ウクライナに本社拠点を置くソフトウェアエンジニアリング企業のインテリアス( Intellias )は7月4日( 独・ミュンヘン発 )、日本の地図データプロバイダー大手のゼンリン( ZENRIN )と新たなパートナーシップを締結。カーナビゲーションシステム向けに日本の地図データを包括した最新のデジタルマップ開発に着手する。

 

なおインテリアスは、ウクライナ本社を起点に欧州全域( ドイツ・イギリス・マルタ・ポーランド・ポルトガル・スペイン・クロアチア・ブルガリア )へ事業・開発部門を置いており、なかでも自動車産業に貢献するべくミュンヘンに設けられたヘッドクォーター( headquarters )は自動車産業に注力した技術開発に重きを置いている。

 

より具体的には、コネクティビティ、インフォテインメント システム、インテリジェント フリート分析などの専門知識を活かし、デジタルコックピット、車載ソフトウェア、V2X ソリューション、クラウド プラットフォーム、モバイルアプリケーションの設計などのソフトウェア定義と、その設計を手掛けている。

 

 

 

そんな両社は、欧州市場を対象にドイツ公式団体の〝ナビゲーション・データ・スタンダード( NDS / Navigation Data Standards )〟の主要メンバーであり、ドイツ国内から欧州、更には世界規模のデジタルマッピング運用で活動している。

 

 

今回、ゼンリンはインテリアスに、自社の地図データを世界へ配信するべくデータ形式の変換を依頼。これを受けたインテルリアスが地図データの変換と最適化を支援することで、ゼンリンはより広域へと事業拡大し、地図開発に係る最新のアプローチ手段と関連ツールを導入できるようになる。

 

またマッピングソリューションの開発に注力するインテリアスも今後、アジア太平洋地域へのプレゼンス拡大を目指していることから、これまでグローバルOEMや自動車ソリューションプロバイダーに正確なナビゲーションシステムを提供してきた過去20年の知見と専門知識を活かせる絶好の機会となる。

 

今回の両社協業についてゼンリンヨーロッパGmbH古屋貴雄氏は、「当社は、事業拡大の新たな可能性を踏まえ、インテリアス社との提携を大変嬉しく思っています。

 

インテリアス社のような世界的なソフトウェア エンジニアリング マーケット リーダーと、より強力な関係を築くことで、我々の自動車分野に関連するグローバルビジネスの成長に大きく貢献することができるでしょう」と述べた。

 

 

また一方でインテリアスデリバリー担当シニアVP・モビリティ担当責任者を務めるオレクサンドル・オドゥカ氏( Oleksandr Odukha )は、「ゼンリンとの協力は、より広域領域に向けて優れた地図技術を提供するという当社のコミットメントを示す、グローバル化戦略の次のステップであると認識しています。

 

当社は、ゼンリンからの学びを経て、世界中のドライバーに優れた体験を提供し、旅のナビゲートに役立つ豊富なデータを備えた地図ソリューションを提供していきます」と話している。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。