インテルは、物流業界向けのIoTソリューションとして、サプライチェーンにおける荷物の輸送状況をリアルタイムで分析・可視化する「インテル コネクテッド・ロジスティクス・プラットフォーム(インテルCLP)」を、日本市場向けに本格展開する。
インテルCLPは、デジタル・トランスフォーメーション(DX)を支援するIoTソリューションを、小売りや製造、ヘルスケアなど各産業の固有ニーズに合わせて提供可能にすると云う。
物流業界では、毎年、世界で輸送貨物全体の30%が損傷、遅延、または盗難などの被害にあっていると言われ(*1)、大きな経済的損失に。また、医薬品や精密機器などの輸送では、厳格な温度管理や高度なセキュリティーなど、高い輸送品質が求められている。
このような課題解決に向け、インテルでは、輸送状況の可視性と保全性の向上のためのソリューションとしてインテルCLPを開発。
位置情報、温度、湿度、輸送時の問題など、サプライチェーン上の荷物の輸送状況をリアルタイムに分析・可視化。迅速な意思決定や、荷物の損傷の早期発見や損傷状況の把握、輸送経路の最適化など、リスクの軽減やコスト削減の実現を可能にすると云う。
なおインテルは、日本通運が開発した輸送状況可視化の「Global Cargo Watcher Advance」にインテルCLPを提供。同サービスは2月から提供が開始されている。
[インテルCLPの特徴]
インテルCLPは、センサー・タグ、ゲートウェイ、クラウドで構成され、荷物に取り付けられたセンサー・タグが荷物に関するデータ(温度など) を収集、独自の無線センサー・プロトコルにより、ゲートウェイを経由し、クラウドへデータを送信する。
■荷物レベルのデータ取得
荷物の位置、状態(温度、湿度)、取り扱い方(傾き、落下、衝撃、振動、箱の開放) をパッケージ単位で個別に追跡可能。
■導入コストの軽減
独自のセンサー・プロトコルの採用により、3G/4G ネットワークと比べて低価格なデバイス価格を実現。さらに、使い捨てのセンサー・タグにより、デバイス回収コストを削減。
■リアルタイム性
パッケージ単位で取得されたデータはリアルタイムで監視可能。また、損傷や開梱、盗難、ガイドラインに反する取り扱い(傾き、温度、湿度など)が発生した際のアラート機能により、迅速な対応が可能。
■輸送貨物の全行程におけるデータ保護
センサー・タグからゲートウェイ、クラウド至るデータに含まれる機密性の高い情報を暗号化して保護するとともに、ハードウェアおよびソフトウェア双方のセキュリティー技術を組み合わせ高度なセキュリティーを確保。
■Intel Connected Logistics Platform(英語):https://www.intel.com/content/www/us/en/logistics-and-supply-chain/connected-logistics-platform/overview.html