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HEFA-SAF 製造設備の建設予定地である徳山事業所の遠景
出光興産(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:木藤俊一)は2月21日、「HEFA プロセスを用いた持続可能な航空燃料(SAF)の製造設備設置および供給体制構築事業」が経済産業省の GX 経済移行債を活用した投資促進策にて採択されたことを明らかにした。
より具体的には、経済産業省のGX 経済移行債(日本政府が発行する国債・民間事業への20兆円規模の先行投資支援計画)を活用した投資促進策に、徳山事業所(山口県周南市)に於ける「HEFA(Hydroprocessed Esters and Fatty Acids/植物油からSAFを製造する技術・SAF の国際規格で認証)プロセスを用いた持続可能な航空燃料(SAF)の製造設備設置および供給体制構築事業」を提案、2025年2月20日付で採択された。
これにより同事業の総事業費の一部がGX経済移行債によって充当される。補助金の主な使途は、徳山事業所における SAF 製造設備(年産 25 万 kL)の建設となる。
出光興産が目指すSAF供給体制
同社は、徳山事業所に於いて2028 年度までにSAFの生産を開始することを目指しており、当該事業を通して製造設備の建設と国内供給体制の構築を行う。そのためにSAF製造設備の2025年度内の最終投資決定に向け、現在、基本設計を行っている最中にある。
原料には廃食油等の廃棄物や、大豆油、将来的にはポンガミア等の油糧植物といったGHG(温室効果ガス)削減率の高い複数の油脂を活用する計画。同計画では、事業遂行へのコミットメント、事業戦略、エネルギー供給事業者として原料調達から製造・販売までの一貫したサプライチェーンの実現に向け取り組みを進めていることなどが評価されて採択に至った。
同社は今日、エネルギーとカーボンニュートラルソリューションのメインプレイヤーになるべく、事業構造改革を推進しており、その遂行のための基盤として化石由来のエネルギーを生産する製油所・事業所をカーボンニュートラル燃料・製品の供給拠点であるCNX(Carbon Neutral Transformation)センターへと進化させていく構え。
そうした取り組みに於いてSAF事業は、同社が2030 年に向け優先的に取り組む重点4事業のうちのひとつであり、年間50万 kLの国内供給体制を構築することを目指している。
出光興産では、「長期にわたって安定的かつ経済的にSAFを製造・供給するためには、原料の調達方法や製造方法の多様化が重要と考えており、徳山事業所での SAF 製造は不可欠な施策であると位置づけています。
航空業界の脱炭素に貢献するため、政府の支援を受けながら、SAFの早急な社会実装に向け着実に取り組みを進めてまいります」と結んでいる。
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過去の関連プレスリリース:徳山事業所における HEFA-SAF 製造プロジェクトの FEED 移行について(2024年8月2日)
https://www.idemitsu.com/jp/news/2024/240802.pdf
Idemitsu が目指す 2050 年とアクション:キーワード「SAF(持続可能な航空燃料)」
https://www.idemitsu.com/jp/2050future/keyword/saf.html
1 分でわかる「SAF が創る未来の空」
https://www.idemitsu.com/jp/business/oil/lowcarbon/saf_future.html