出光興産は11月7日、国産木材使用のCLT(Cross Laminated Timber:直交集成材)を活用するなどした環境配慮型サービスステーション(SS)「apollostation Type Green(アポロステーション・タイプ・グリーン/以下、Type Green)」を新たに展開すると発表した。
なお、CLT活用のSS建設は国内初。11月7日に1号店となる「スマートエコステーション南国バイパス」(所在地:高知県南国市)の開所を、また2022年度中には兵庫県神戸市と埼玉県飯能市の2カ所でも開所を計画していると云う。
新展開するType Greenは、国産木材の活用に加え、太陽光発電パネルや電気自動車(EV)の急速充電器を設置するなどした環境配慮型のSS。地球温暖化や少子高齢化など、様々な社会課題の解決への貢献すべく、資産を活用した価値提供を進める出光興産は、今後も、Type Greenに加えて、次世代社会に対応した人と豊かな暮らしをサポートする新しいコンセプトのSSを展開していくとしている。
1. 環境配慮型SS「Type Green」の特徴
(1)国産木材の活用
国内林業の振興に寄与することを目的に、SS所在地の木材を可能な限り利用し、地域産業に貢献。また木材活用により、SS1カ所あたり約100トンのCO2削減および固定化効果を見込む(出光興産による試算値)。
(2)CLTの使用
スマートエコステーション南国バイパスでは事務所棟と給油場所の屋根にCLTパネルを使用。ひき板を並べた層を、板の繊維方向が層ごとに直交するように重ねて密着した大判のパネル「CLT」は、断熱・耐火・耐震性に優れた以下の特徴を有している。
・断熱性:コンクリートより高い断熱性能。
・耐火性:木材は毎分約1mmの速度でゆっくり燃え進むため、厚さ90mmのCLTが1時間燃えても、壁が燃え抜けない。
・耐震性:実大振動台実験では、試験建物に対して阪神淡路大震災の観測波よりも大きな力を加えても倒壊しないことを確認。
(3)環境配慮型付加設備
・太陽光発電パネル:日中の商用電力使用量を削減。
・EV急速充電機:バッテリー式電気自動車(BEV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)などへの急速充電が可能。
2. 2022年度に営業を開始する環境配慮型SS
(1)スマートエコステーション鹿の子台(兵庫県神戸市北区)
– 特約販売店:出光スーパーバイジング株式会社
– 運営店:出光リテール販売株式会社関西カンパニー
– 営業開始予定日:2022年11月14日
(2)スマートエコステーション美杉台(埼玉県飯能市)
– 特約販売店:出光スーパーバイジング株式会社
– 運営店:出光リテール販売株式会社関東カンパニー
– 営業開始予定日:2022年12月下旬
※Type Greenの建設に於いては、各所轄消防本部、消防署指導のもと、消防法の基準を満たす適切な資材を使用。