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2021年11月29日【エネルギー】

出光、バイオマス発電用植物「ソルガム」の栽培を共同研究

NEXT MOBILITY編集部

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出光興産・ロゴ

 

 

東京大学大学院農学生命科学研究科、出光興産および日本郵船の3者は11月29日、出光興産の保有する豪州クイーンズランド州エンシャム石炭鉱山の遊休地を活用して、石炭と混焼可能なバイオマス発電燃料用植物ソルガムの栽培試験に関する共同研究を実施することで合意したと発表した。

 

温室効果ガス(GHG)削減の観点から、今後石炭火力発電所において石炭とバイオマス燃料の混焼需要が高まることが予想されている。3者はバイオマス燃料の原料としてイネ科の一年草植物であるソルガムに着目し、植生地の特性に合った最適品種の選定および栽培方法の確立に関する共同研究を実施する。品種の選定および栽培方法の確立には東京大学大学院農学生命科学研究科の持つゲノム育種技術・遺伝子解析・栽培技術知見などを活用する。

 

ソルガムは種蒔きから約3ヶ月で収穫できるため年間複数回の収穫が可能。また、干ばつに強く高い環境適応能力を持つことから、厳しい耕作環境下でも生育が見込める。食料用途との競合も発生しないため、バイオマス発電燃料の安定供給に寄与する有力な原料のひとつとして期待されている。

 

出光興産が2020年に実施した豪州クイーンズランド州エンシャム石炭鉱山でのソルガム栽培および燃料化に関する試験では、同地におけるソルガムの順調な生育を確認し、燃料化が可能となることを確認した。今回の共同研究では、前回の試験をさらに発展させ、事前に選定したソルガム17品種の栽培試験を実施し、従来に比べ高収量・高発熱量となる発電燃料に適した品種の選抜を行い、同地における効果的な栽培方法の確立を目指すとしている。

 

 

■共同研究の概要
1.植物名
ソルガム(17品種)
2.検証スケジュール
2021年12月~2023年10月
3.栽培試験場所
出光興産 豪州クイーンズランド州エンシャム石炭鉱山 遊休地
4.作付面積
0.25ha
5.栽培試験内容
①現地雨温図・気象条件分析、②系統間差試験、③作期移動試験、④施肥量・灌水量・栽植密度の最適化、⑤候補品種のリグニン量評価
6.各者の役割
東京大学大学院農学生命科学研究科:共同研究統括、栽培試験実施主体、評価・解析
出光興産:プロジェクトの全体管理、エンシャム鉱山での栽培サポート
日本郵船:プロジェクトの全体管理

 

 

ソルガムの写真

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。