出光興産は10月21日、ブラックペレット(商品名:「出光グリーンエナジーペレット™」)の大型商業プラントを世界で日本企業として初めてベトナム ビンディン省に建設すると発表した。
「出光グリーンエナジーペレット」は、一般に普及している木質ペレットを半炭化した高カロリー燃料。既存の石炭燃焼設備を改造することなく、そのまま石炭に混ぜて燃料として使用すること(混焼)ができる。また耐水性を有するため、既存の貯蔵設備が活用可能。既に電力・紙パルプ・化学・食品会社など幅広い産業の発電所や工場に試験燃焼用サンプルを提供しており、最大で35%の石炭代替が可能であることを確認している。混焼比率をさらに高め、最終的には出光グリーンエナジーペレットのみを燃料とする(専焼化)ことも可能であり、カーボンニュートラルに向けた効率的かつ現実的なCO2排出低減策であると高評価を得ている。
出光興産は、新プラントの建設にあたり、ベトナムの既存木質ペレットの製造会社へ出資し、新会社(会社名:「Idemitsu Green Energy Vietnam Limited Company」)を設立した。
既存の木質ペレット製造工場の敷地内に新プラントを建設し、原料は主にアカシアの端材や製材残渣を使用する。出光興産は新会社を通じて原料調達から生産、販売、輸送まで一貫したサプライチェーンを構築し、エネルギー会社としてサステナビリティの確保されたカーボンニュートラル燃料の安定供給を目指す。
なお、大型商業プラントの生産能力は年産12万トン、稼働開始は2022年上期を予定している。
■会社概要
会社名:Idemitsu Green Energy Vietnam Limited Company (出光持分90%)
場所:ベトナム ビンディン省
稼働開始時期(予定):2022年上期
生産能力:年産12万トン
使用材料:アカシア等
商品名:出光グリーンエナジーペレット™