出光興産(以下、出光)とブリヂストンは2月8日、ブリヂストンの「エアフリーコンセプト」の実用化に向けた実証実験を、今月より開始すると発表した。このエアフリーコンセプトとは、ブリヂストン発案の〝タイヤ側面の特殊形状スポーク〟で車体や走行時の荷重を支える次世代タイヤ技術。
パンクしないことに加え、空気圧管理などのタイヤメンテナンスを不要とする他、路面に接するゴムの部分のリトレッドや、独自開発したスポーク部分の樹脂リサイクルにより、資源の効率活用とサーキュラーエコノミーの実現に貢献する。
出光とブリヂストンは、省資源・資源循環ソリューションを世の中に提供するという観点で共感し、今回、実証実験の共同実施で合意。
実証実験では、出光千葉事業所が構内移動車両として運用する超小型電気自動車(EV)に、この空気の充填が要らない「エアフリーコンセプト」を用いた次世代タイヤを装着。
EV化を促進する事で、カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みを加速させると共に、出光が開発に携わる超小型EVへの実装を目指して検証を進める。
この実証実験の開始に際して、出光モビリティ戦略室室長の大石朗氏は「出光興産は2022年11月に発表した中期経営計画の中で掲げた2050年ビジョン〝変革をカタチに〟を旗印に人びとの暮らしを支え、未来の地球環境を守る事を目指しています。
それを踏まえ、今回ブリヂストンが開発した『エアフリーコンセプト』を見ると、その製品コンセプトは、まさしく地球環境への配慮を感じさせるものであり、それは当社が先に掲げたビジョンとの親和性が高いと捉えています。
加えて〝ノーパンクタイヤ〟という考え方は、車両停止リスクの減少に貢献し、お客様の利用価値向上を実現させるものであるため、当社はこの〝エアフリーコンセプト〟を目下、我々が開発中の超小型EVへ装着する事を介して製品実用化に取り組んでいきたいと考えています」と語った。
一方、ブリヂストン ソリューション・デジタルエンジニアリング開発部門長の川原隆宏氏は「今回、次世代モビリティを用いた先進的なソリューションビジネスを目指す出光興産と共に、この〝エアフリーコンセプト〟の実用化に向けた一歩となる実証実験を開始できる事に大きな喜びと可能性を感じています。
当社は、我々が企業コミットメントとして掲げている“Bridgestone E8 Commitment( 2050年サステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社を目指す取り組み )”を介して、より良い地球環境を将来世代に引き継ぐ事に。また人とモノの移動を止めずに未来の革新を支えていく事にコミットしていきます」と話している
[各社概要]
<出光>
– 会社名:出光興産株式会社
– 設立:1940年 3月(創業1911年6月)
– 代表者:代表取締役社長:木藤 俊一
– 所在地:東京都千代田区大手町1-2-1
– HP:https://www.idemitsu.com/jp/
<ブリヂストン>
– 会社名:株式会社ブリヂストン
– 設立:1931年 3月
– 代表者:取締役代表執行役Global CEO:石橋 秀一
– 所在地:東京都中央区京橋3-1-1
– HP:https://www.bridgestone.co.jp/index.html