出光興産は、豪州ブリスベンに本社を置く100%子会社のフリーダムエナジーホールディングス社(フリーダム社)を通じ、豪州クイーンズランド州ケアンズを事業拠点とする燃料油販売会社トリニティー社(持株会社はエルフォント社)の発行済株式 100%を、3月9日に取得した。
トリニティー社はクイーンズランド州北部を中心に、タンクローリーで顧客に燃料油を持ち届ける卸売事業や、18か所のサービスステーションを通じた小売事業を行っている独立系燃料油販売会社。
出光興産は、豪州の燃料油需要が引き続き堅調な伸びが期待できること、また製油所の閉鎖に伴い、輸入比率が高まっていることを、この買収の理由として挙げている。
同社は既に、豪州ではフリーダム社による事業基盤を確立してるが、本買収を通じ更なる事業拡大を図るとコメント。
また今後とも、海外における同社の供給・トレーディング・販売のサプライチェーンを拡充し、環太平洋での燃料油事業を強化していくとしている。
なお、この買収による同社グループの2017年度連結業績見通しについての変更はないと云う。
[株式取得の概要]
– 取得形態:出光興産の100%子会社フリーダム社による株式買収
– 取得株式:Elfont Pty Ltd (トリニティー社の100%持株会社)の発行済み全株式
– 取得日:2018年3月9日
– 取得後の事業方針:フリーダム事業とあわせ、豪州東海岸のリテールネットワークを拡充し、輸送用燃料油需要を確実に取り込んでいく。また、営業力強化により、直売・卸事業の強化に取り組む。
[トリニティー社の概要]
– 会社名:Trinity Petroleum Services Pty Ltd
– 本社所在地:オーストラリア クイーンズランド州 ケアンズ市
– 事業内容:石油製品(軽油、ガソリン)の販売
<販売エリア>
クイーンズランド州北部(ケアンズからタウンズビルにかけての地域)
<販売量>
約15万 KL/年
– 従業員数:160名
– 設立:1987年
– 売上高:約2億豪ドル(約170億円)