郵船出光グリーンソリューションズは3月7日、中国電力 新小野田発電所向けに販売したボイラ制御最適化システム「ULTY-V plus」(アルティ ヴイ プラス)での木質ペレット混焼運転の試験において、1%を超える燃料削減効果を達成したと発表した。
木質ペレットとは木質系素材を原料とし、カーボンニュートラルの性質を有するバイオマス燃料。ホワイトペレット、ブラックペレットがその代表的な燃料となる。
中国電力は脱炭素に対する取り組みを推進するため、同社の新小野田発電所ではホワイトペレットを石炭に8%(熱量比)混焼しているが、ホワイトペレットは、石炭と熱量が異なるなどの理由から、石炭と混焼した場合の発電効率低下が懸念されている。
この課題を解決するため、今回、新小野田発電所にボイラ制御最適化システム「ULTY-V plus」(アルティ ヴイ プラス)のバイオマス混焼率対応型が導入された。導入後の効果検証試験の結果、安定的かつ効率的な運転データを確認し、1%を超える燃料使用量の削減効果を実証した。これにより、年間で約3万トンのCO2排出量が削減となる見込み。
「ULTY-V plus」は、発電所や工場で使用されるボイラに装備することでボイラ効率を向上させ、最適な運転へ導く装置。AI(人工知能)を組み込んだ学習機能により、燃料使用量の削減による経済性向上とCO2排出量の低減に貢献する。