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2020年1月17日【経済・社会】

ホンダのダカールラリー参戦、2020で31年ぶりの栄冠

NEXT MOBILITY編集部

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ホンダ・ロゴ

今年からサウジアラビアを舞台に開催されているダカールラリー2020が、1月17日(金)に最終の第12ステージを終了し、ホンダ・ワークスマシン「CRF450 RALLY」に乗る、モンスター・エナジー・ホンダ・チーム(Monster Energy Honda Team)のリッキー・ブラベック(Ricky Brabec)選手が、二輪車部門の総合優勝を獲得。

 

ホンダに、1989年の優勝以来、31年ぶりの総合優勝をもたらした。

 

 

 

 

ブラベック選手は、米国出身の28歳。2016年にTeam HRCからダカールラリーに初参戦し、今回が5度目の挑戦。今年のダカールラリー2020では、第3ステージで優勝し総合成績でも首位に立つと、その後のステージでも堅実な走りで総合首位を守り続け、自身初の総合優勝を果たした。

 

なお4位にホセ・イグナシオ・コルネホ(José Ignacio Cornejo)選手、7位ホアン・バレダ(Joan Barreda)選手となり、モンスター・エナジー・ホンダ・チームはトップ10に3名のライダーを送り込んだ。

 

 

 

 

ホンダは、1981年のパリ・ダカールラリー第3回大会から参戦し、1986年のNXR750での優勝後1989年まで4連覇を果たした。

 

そして1990年からの参戦休止後、2013年当時、南米で開催されていたダカールラリーに「CRF450 RALLY」で復帰。

 

2015年と2018年には総合2位を獲得するものの優勝に手が届かない状況が続いたが、今回、復帰後8年目にして総合優勝することができた。

 

ダカールラリーは、1979年から開催され今年で42回目。「世界一過酷なモータースポーツ競技」とも言われ、サウジアラビアで開催された今年の大会は、13日間で全12ステージ(※)を走行し総走行距離は7000km以上、走行ルートの75%が砂漠地帯でレースが行われた。

 

※二輪車部門のステージ8は、ステージ7でのパウロ・ゴンサルヴェス選手の逝去を悼みキャンセルされた。

 

 

■モンスター・エナジー・ホンダ・チーム、リッキー・ブラベック選手のコメント

 

「とうとうやりました。ホンダにとっても、チームにとってもこれ以上嬉しい勝利はないと思います。

 

非常にタフで、距離も長いレースでしたが、チームは一体となり、ライダー、そしてメカニックも最高の仕事ができました。今日の最終ステージでは、マシンも非常に調子良く、みんな無事にここまで来ることが第一の目的でした。

 

ホンダチームそして我々をサポートしてくれたスポンサーの皆さまにこの上なく感謝しています。そして去年までチームメイトだったパウロ・ゴンサルヴェス選手にも、心から感謝しています。

 

サウジアラビアで初めて開催されたダカールラリーですが、とにかく景色が素晴らしい。来年もまた参戦します」。

 

 

■ホンダ・レーシング(HRC) 代表取締役社長、野村欣滋氏のコメント

 

「まずは、リッキー・ブラベック選手、優勝おめでとう。また、バレダ選手、ベナバイズ選手、コルネホ選手、いずれも素晴らしい結果をありがとう。そして、選手を支えたすべてのチームスタッフ、すべての開発チームの皆さん、ご苦労さまでした。

 

復帰してから8年目で、ようやく念願の優勝にたどりつけました。この7年間の敗戦から学び、そして関係者すべてで積み重ねた努力の結果が、この素晴らしい結果をもたらしてくれました。すなわち、これまでの7年間でダカールラリーに関わったすべてメンバーの努力がもたらしてくれたチームHondaの勝利です。

 

そして、忘れてはならないのが、昨年までの6年間、我々と闘ってくれたゴンサルヴェス選手の大きな貢献が、この素晴らしい結果をもたらしてくれたということです。ゴンサルヴェス選手への感謝の意を表するとともに、ご冥福をお祈りしたいと思います。

 

最後になりましたが、我々を支えて頂いたスポンサーの皆さま、そしてこれまで応援頂いたファンの皆さまに、深く感謝申し上げます」。

 

 

[ホンダの主なダカールラリー戦績]

 

<年、最高位、ライダー、国籍、マシン>

– 1986、優勝、シリル・ヌブー(Cyril Neveu)、フランス、NXR750

– 1987、優勝、シリル・ヌブー、フランス、NXR750

– 1988、優勝、エディー・オリオリ(Edi Orioli)、イタリア、NXR750

– 1989、優勝、ジル・ラレイ(Gilles Lalay)、フランス、NXR750

※1990~2012年までダカールラリー参戦休止

– 2013、7位、エルダー・ロドリゲス(Helder Rodrigues)、ポルトガル、CRF450 RALLY

– 2014、5位、エルダー・ロドリゲス、ポルトガル、CRF450 RALLY

– 2015、2位、パウロ・ゴンサルヴェス(Paulo Gonçalves)、ポルトガル、CRF450 RALLY

– 2016、4位、ケビン・ベナバイズ(Kevin Benavides)、アルゼンチン、CRF450 RALLY

– 2017、5位、ホアン・バレダ(Joan Barreda)、スペイン、CRF450 RALLY

– 2018、2位、ケビン・ベナバイズ(Kevin Benavides)、アルゼンチン、CRF450 RALLY

– 2019、7位、ホセ・イグナシオ・コルネホ(José Ignacio Cornejo)、チリ、CRF450 RALLY

– 2020、優勝、リッキー・ブラベック(Ricky Brabec)、米国、CRF450 RALLY

 

 

■(ホンダ)ダカールラリー:https://www.honda.co.jp/DAKAR/

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。