ホンダの航空機事業子会社のホンダ エアクラフト カンパニー(Honda Aircraft Company:HACI)は、米国開催のビジネス航空ショー、「ナショナル ビジネス アビエーション アソシエーション(NBAA)2018」で、10月15日(現地時間)、インドにおける型式証明取得と、従来モデルのHondaJetに適用可能な「HondaJet APMG(※1)パフォーマンスパッケージ」を発表した。
[インドの型式証明を取得]
HACIは、インド民間航空局(Directorate General of Civil Aviation:DGCA)から2018年9月に小型ビジネスジェット機「HondaJet」と、最新型「HondaJet Elite」の型式証明を取得した。
インドでの型式証明取得は、アジア圏で初となり、米国、欧州、メキシコ、カナダ、ブラジル、アルゼンチン、パナマに続いて8ヵ国目。
また、現在、中国と日本での型式証明の申請を行っており、適用国の拡大を進めている。
[HondaJetのパフォーマンスパッケージを発売]
またHACIは、HondaJetの性能向上に寄与する「HondaJet APMGパフォーマンスパッケージ」を、10月15日(月)に発売。HACIおよび各地域のHondaJetディーラーでの適用ができる。
■パフォーマンスパッケージ適用による主な性能の向上内容
・機体の空力性能の改善により、空気抵抗を低減し、最大離陸重量を10,600ポンド(4,808kg)から10,700ポンド(4,854kg)へ増加。
・航続距離を平均100~120ノーティカルマイル(185~222km)延長。
・ペイロード(※2)を100ポンド(45kg)増加。
・主翼、水平尾翼の空力性能改善により、離陸距離を3,934フィート(1,199m)から3,491フィート(1,064m)へ短縮し、アクセス可能な空港数が増加。
・Garmin G3000アビオニクスのソフトウェアをアップデートし、機体の操縦性や安全性を強化。
※1:APMGはAdvanced Performance Modification Groupの略称。主に機体性能とシステムインテグレーションを中心に既存機の性能の向上や最新機能の開発を行っている。
※2:ペイロードは、実際に搭載する旅客、貨物などの重量。
HACI取締役社長の藤野道格氏は、以下のようにコメントしている。
「インドDGCAにおけるHondaJetの型式証明取得は、アジアでは初となり、HondaJetのさらなるグローバル展開を意味しています。
また、我々はビジネスジェット業界のパイオニアとして最先端の技術を持ってより良い製品を提供することを目指しており、今回発表したHondaJet AMPGパフォーマンスパッケージは、所有いただいている機体の利用用途拡大や安全性の向上など、HondaJetのさらなる可能性を引き出します」。
[会社概要]
– 名称:ホンダ エアクラフト カンパニー(Honda Aircraft Company, LLC)
– 設立:2006年8月
– 出資形態:American Honda Motor Co., Inc. 100%出資
– 代表者:取締役社長 藤野 道格
– 所在地:米国ノースカロライナ州グリーンズボロ市