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2020年10月25日【経済・社会】

ホンダ、FIMロードレース世界選手権で通算800勝

NEXT MOBILITY編集部

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800勝目を達成したハウメ・マシア選手とNSF250RW

 

 

 本田技研工業(以下、ホンダ)は10月25日、同日に開催されたFIM(国際モーターサイクリズム連盟/Fédération Internationale de Motocyclisme)ロードレース世界選手権(FIM GRAND PRIX WORLD CHAMPIONSHIP)第12戦テルエルグランプリでのMoto3クラス優勝を以て、前人未到の通算勝利数800勝(FIMの出典をベースとした本田技研工業調べ、期間中のワンメイクシリーズ、英国二輪部品メーカーFTRモトのシャシー車両などは除外)を達成したと発表した。

 

 

これは、上記クラスでLeopard Racing(Honda NSF250RW)から出走したハウメ・マシア選手が優勝したことで達成された。これにより同社は、1961年スペイングランプリ125ccクラスでの初優勝以来の通算勝利数を800勝まで積み上げた。

 

 

 そんなホンダは1954年に同社創業者の本田宗一郎氏が、〝世界一への夢の達成〟を掲げて当時のロードレース世界選手権最高峰の「マン島TTレース」への出場を宣言。

 

 

その後5年を費やしてマシンを開発。1959年に日本の二輪車メーカーとして初めて「マン島TTレース」に出場した。翌1960年からFIMロードレース世界選手権の125ccと250ccクラスに参戦を開始。

 

 

1961年の第1戦スペイングランプリ125ccクラスでトム・フィリス選手(RC143)が初勝利を飾った。その後、参戦クラスを50ccクラス(1962年)、350ccクラス(1962年)、500ccクラス(1966年)へと拡大、1966年には全5クラス完全制覇を実現。しかし1967年のワークス活動を最後に通算138勝の記録を残し1968年から11年間、参戦を休止した。

 

 

 そして1979年にFIMロードレース世界選手権500ccクラス第11戦・英国GPに長円ピストンを搭載したNR500で復帰。1982年の第7戦ベルギーグランプリでフレディ・スペンサー選手(NS500)が優勝。以降、再び参戦クラスを拡大。

 

 

2001年の日本グランプリ500ccクラスでバレンティーノ・ロッシ選手(NSR500)で通算500勝。2015年のインディアナポリスグランプリでマルク・マルケス選手(RC213V)が優勝し700勝を達成した。

 

 

今回の通算800勝について同社の八郷隆弘社長は、「FIMロードレース世界選手権で通算800勝を達成することができました。世界中の多くのファンの皆様からのご声援と、ホンダのレース活動へのご支援、ご協力に心より感謝申し上げます。

 

 

またこの記録の達成にあたっては、1959年の初参戦時から数多くの困難を乗り越え、勝利を積み重ねてこられた先人の情熱や努力にも、改めて敬意を表したいと思います。当社はこれを通過点と捉え、常に勝利を目指し挑戦を続けてまいりますので、これからもご声援をよろしくお願いいたします」と話している。

 

 

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初優勝した トム・フィリス選手とRC143

 

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800勝記念特別サイト
https://www.honda.co.jp/WGP/race2020/800win/

 

 

FIMロードレース世界選手権通算800勝の歩み

 

1959年:日本の二輪車メーカーとして初めてマン島TTレースに出場
1960年:ロードレース世界選手権125ccクラスと250ccクラスに参戦
1961年:第1戦スペインGP 125ccクラスでトム・フィリス(オーストラリア)初優勝
 〃  :125cc・250ccクラスで、ライダーおよびメーカーのタブル・チャンピオン獲得
1962年:50cc・350ccクラスに新たに参戦
1966年:オランダGP 50ccクラスでルイジ・タベリ(スイス)通算100勝目達成
 〃  :同年より500ccクラスにも参戦し、参戦5クラスでメーカータイトルを獲得
1967年:同年をもってロードレース世界選手権への参戦を休止(通算138勝)
1979年:11年ぶりにロードレース世界選手権に復帰(イギリスGP 500ccクラス NR500)
1982年:ベルギーGPでフレディ・スペンサー(アメリカ)が復帰後初優勝
1983年:フレディ・スペンサーが初めて500ccクラスのライダーチャンピオン獲得
 〃  500ccクラスで16年ぶりにメーカーチャンピオン獲得
1985年:250ccクラスにRS250RWで復帰
 〃  :フレディ・スペンサーが史上初の250cc・500ccクラスのライダーチャンピオン獲得
1987年:125ccにもRS125Rで復帰
1988年:アメリカGP 250ccクラスでジム・フィリス(アメリカ)通算200勝目達成
1992年:オランダGP 500ccクラスでアレックス・クリビーレ(スペイン)通算300勝目達成
1994年:500ccクラスでミック・ドゥーハン(オーストラリア)がライダーチャンピオン獲得。以降1998年まで5年連続で500ccクラスのライダーチャンピオン獲得
1996年:ブラジルGP 125ccクラスで青木治親(日本)通算400勝目達成
2000年:日本GP 500ccクラスでバレンティーノ・ロッシ(イタリア)通算500勝目達成
2002年:500ccクラスがMotoGP(4ストローク 990cc)に移行し、RC211Vで参戦
 〃  :MotoGPクラス初年度チャンピオンをバレンティーノ・ロッシが獲得
2005年:オーストラリアGP 250ccクラスでダニ・ペドロサ(スペイン)通算600勝目達成
2010年:250ccクラスがMoto2(4ストローク 600cc エンジンワンメイク)に移行
:Hondaは2018年までMoto2クラスのエンジンを供給
2012年:125ccクラスがMoto3(4ストローク 250cc)に移行し、NSF250Rで参戦
2015年:インディアナポリスGP MotoGPクラスでマルク・マルケス(スペイン)通算700勝目達成
2020年:テルエルGP Moto3クラスでハウメ・マシア(スペイン)通算800勝目達成

 

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。