4社代表
本田技研工業傘下のホンダ・レーシング(HRC)は9月3日、Aston Martin Formula One® Team(AMF1/アストンマーティン・フォーミュラワンチーム)、Aramco(アラムコ)、Valvoline™ Global Operations(Valvoline/バルボリン・グローバル・オペレーションズ)の3社と、FIAフォーミュラ・ワン世界選手権(F1)での技術協力協定を締結した。
もとよりホンダは2023年5月に、AMF1と2026年からPUを供給する契約を締結。HRCがPU開発とレース参戦・運営を行うことを発表した。
これを踏まえてHRCは米国を拠点とする「Honda Racing Corporation USA」に加え、今年3月に英国に設立したPU運用拠点「Honda Racing Corporation UK Ltd.」も設立。国際的なF1オペレーションを整えつつある。
そうしたなかで同パートナーシップは、2026年シーズンに導入される新レギュレーションへの対応準備の一環として、サーキットでの成功を目指して4社が共同でF1マシン開発を推進することを目的としている。
実際、2026年に開幕する全く新しい時代の幕開けとなる新レギュレーションによるF1シーズン突入に向けて、ホンダは電動モーターと内燃機関のパワーが50:50となる新しいパワーユニット(PU)を現在開発中だ。
今回の技術協力協定には、同PU向けにAramcoが最先端の燃料を開発・提供。Valvolineは最先端の潤滑剤を開発・提供することが含まれる。来るべき2026年シーズンに向けて参画4社が持てる力を発揮。AMF1のマシーンが最高のパフォーマンスを発揮できるよう協力関係を密にしていく。
2026年F1シーズンに向けた参画各社のコメントは以下の通り
Aston Martin Aramco F1エグゼクティブチェアマンのローレンス・ストロール氏は、「このマイルストーンは、F1 2026年シーズンに向けて、可能性の限界に挑戦する私たちの旅が大きく前進したことを意味する重要な一歩です。Aramco、Valvoline、HRCとのコラボレーションは急ピッチで進行しており、私たちの野心的な目標達成に向けて順調に進んでいます。先進的な燃料・潤滑剤の共同開発と、新しいHondaのPUにより、サーキット上でのパフォーマンスが向上し、このパートナーシップが関係者全員に大きな成功をもたらすと確信しています」と述べた。
Aramcoエグゼクティブバイスプレジデント商品・カスタマー担当のヤッセール・マフティ氏は、「AMF1、HRC、Valvolineとの協力が着実に進展していることを、大変喜ばしく思っています。Aramcoは車両の軽量化から安全性の向上に至るまで、今後市販車にも導入される可能性のあるさまざま様々な技術開発においてもチームと緊密な協力を行います。これはチームへの強いコミットメントを示すともに、モータースポーツと自動車産業の未来に役立つ、先進技術の開発に対する私たちの真摯な取り組みを象徴するものです」と語った。
ホンダ・レーシング代表取締役社長の渡辺康治氏は、「AMF1、Valvoline、Aramcoとの協力は、これまでにない特別なコラボレーションです。新レギュレーションに適合したHondaのPUが、AMF1の車体に搭載され、F1を戦うことを大変楽しみにしており、これら素晴らしいブランドとの先進的なパートナーシップの一員であることを誇りに思います」と話している。
Valvoline Global OperationsCEOのジャマル・ミュアシャー氏は、「AMF1との協業は、モータースポーツにおける可能性の限界を押し広げる特別な機会です。Valvolineの先進的な潤滑技術は、この取り組みにおいて重要な役割を果たしており、2026年のサーキットでその成果を見ることを楽しみにしています」とコメントした。