ホンダの航空機事業子会社、ホンダ エアクラフト カンパニー(Honda Aircraft Company:HACI)は、小型ビジネスジェット機「HondaJet」の日本での受注を、6月6日から開始した。
販売は、丸紅エアロスペースをディーラー「HondaJet Japan」に指定、販売・整備・機体の運用サポートなどの各種サービスを提供する。
HACIは、国土交通省 航空局に対し、今年5月に機体の型式証明申請を行っており、2019年前半のHondaJet 納入開始を目指すとしている。
HondaJetは、独自の設計思想で、主翼上面にエンジンを配置、空力的な効果に加え、胴体にエンジン支持構造が不要なことから、内部スペースの最大限の利用が可能、クラストップ(※1)の広い客室と大容量の荷物室を実現したと云う。
また今回日本では、HondaJetの性能をさらに向上させた、最新型の「HondaJet Elite(エリート)」を販売。
従来のHondaJetに対し、約17%の航続距離延長(+396km)、エンジンノイズを低減させる新インレット構造採用による静粛性の向上、そしてアビオニクスシステムや安全性制御をさらに進化させ、燃費・最高速度・最大運用高度・上昇性能・航続距離・静粛性・室内サイズなど、全ての主要性能項目でクラス最高水準(※1)を実現したとしている。
※1:Honda調べ 小型ジェット機として
■ホンダ代表取締役社長・八郷 隆弘 氏のコメント
「空を自由に移動できるモビリティーの実現は、Hondaにとって、創業当初からの夢でした。未知の領域であった航空機の開発にあたっては多くの困難がありましたが、我々は、独創的な技術によって従来の航空機の常識を変える、まさに“今までに無い価値を創造する”小型ビジネスジェット機『HondaJet』を創り上げました。そしてついに、Honda創業の地である日本で販売を開始することができ、心よりうれしく思っています」
■HACI社長・藤野 道格 氏のコメント
「これまでHondaJetに対して、日本においても多くのご期待の声が寄せられていました。今回、日本で販売を開始することをとてもうれしく思います。日本のお客様にお届けするHondaJet Eliteは、従来のHondaJetを進化させた最新型モデルで、性能や燃費効率、快適性や静粛性などで圧倒的な優位性を備えており、日本のお客様にも新たな感動を提供することができることを願っています。今後、日本においても多くの方にHondaJet Eliteを体験していただき、日本におけるビジネスジェットの普及を目指していきたいと思います」
■丸紅 輸送機グループCEO 常務執行役員・氏家 俊明 氏のコメント
「HondaJetの日本国内販売という重要な役目を拝命し身の引き締まる想いです。丸紅グループの総力を挙げて、日本でビジネスジェットをもっと身近に、さまざまなお客様にHondaJet Eliteによる快適な空の旅を提供できるよう、全力を尽くしてまいります」
■丸紅エアロスペース 代表取締役社長・遠矢 源太郎 氏のコメント
「HondaJet JapanとしてHondaJet Eliteの販売およびサービスを行うことを大変うれしく思います。30年以上のビジネスジェット事業での経験から築きあげた実績やノウハウを生かして、HondaJet Eliteをより多くの皆様にご利用いただけるよう、インフラ整備や周辺事業にも注力し、新たなスタンダードを創造すべく邁進してまいります」
[HondaJet Eliteの主要諸元]
座席数:最大7人乗り。※標準仕様: 乗員1名+乗客5名(オプション: 乗員1名+乗客6名)
エンジン:GE Honda エアロエンジンズ社製(GHAE)HF120
最大運用高度:13,106m(43,000ft)
全長×全幅×全高(m(ft)):12.99×12.12×4.54(42.62×39.76×14.90)
最大巡航速度:422ノット(約782km/h)※高度3万フィートにおいて
航続距離:2,661km(1,437nm)※2 ※従来のHondaJetは、2,265km(1,223nm)
※2NBAA IFR Range
[ホンダ エアクラフト カンパニー(Honda Aircraft Company,LLC)概要]
設立:2006年8月
出資形態:American Honda Motor Co., Inc. 100%出資
代表者:社長 藤野 道格(ふじの みちまさ)
所在地:米国ノースカロライナ州グリーンズボロ市
[丸紅エアロスペース株式会社 概要]
設立:1993年1月
出資形態:丸紅株式会社 100%出資
代表者:社長 遠矢源太郎(とおや げんたろう)
所在地:東京都千代田区有楽町