日立製作所および、ASEAN地域の統括会社・日立アジア社(Hitachi Asia)は、タイが推進する「Thailand 4.0」の実現に向け、タイ・チョンブリ県に位置するアマタシティ・チョンブリ工業団地内に「Lumada Center Southeast Asia(ルマーダ・センター)」を開設した。
今後、タイ国内のニーズに応じたソリューションの提供を行うとともに、ASEAN地域への展開を目指す。
現在、タイは長期的な経済・社会のビジョンとして「タイランド4.0(Thailand 4.0)」を掲げ、高度な経済基盤の確立と、さらなる経済発展をめざした政策を推進している。
その重要な施策のひとつ、EEC(Eastern Economic Corridor: 東部経済回廊)開発計画では、官民合わせて総額1.5兆バーツ(約5兆円)の投資規模が見込まれ、空港や高速鉄道の整備に加え、ロボティクスやデジタル技術産業、次世代自動車産業などといった10の重点産業の誘致・育成などを図る方針だと云う。
一方日立は、デジタル技術を活用し、顧客との協創によって新たな価値を生み出す「社会イノベーション事業」を展開している。
Lumadaセンターで、ビッグデータや人工知能(AI)などを活用し、顧客のデータを収集・分析して新たな価値を創出。
また、タイ国内における、製造や流通、セキュリティ、公共分野などのさまざまな分野でのデジタル化に貢献していくとともに、業種を跨るソリューションの提供や、バリューチェーンの高度化などの最適なソリューションを提供し、タイをはじめとしたASEAN地域での協創を加速。グローバル市場での成長を図るとしている。
なお、日立と日立アジア社は、デジタル技術を活用した社会イノベーション事業拡大に向けて、タイおよびASEANでのパートナーシップを拡大・強化することを目的に、9月18日に「Hitachi Social Innovation Forum 2018 BANGKOK」を開催。
今回新たに設置するLumadaセンターに加え、日立がこれまで培ってきた知見や経験、IoTプラットフォーム「Lumada」を活用したデジタルソリューションを紹介する。
ルマーダ・センターの開設に際して、日立執行役社長兼CEOの東原敏昭氏は、以下のようにコメントしている。
「日立にとってタイは、ASEAN地域の中でもっとも事業規模が大きく、重要な市場と位置づけています。このたび開設したLumadaセンターを基点としたソリューション提供を通じて、イノベーションによる持続的な経済発展をビジョンとして掲げるタイの成長に寄与するものと確信しています。
日立は、『IoT時代のイノベーションパートナー』として、お客さまとの協創を通じて、デジタル技術を活用した社会イノベーション事業を提供することで、タイの経済発展とQoL向上に貢献していきます。」
■Hitachi Social Innovation Forum 2018 BANGKOK(英語):https://www.hsif-bkk.com/
■(日立)Lumadaとは:http://www.hitachi.co.jp/products/it/lumada/about/index.html