日野自動車は10月25日、「日野チームスガワラ」として参戦するダカールラリー2022の参戦車両を披露した。
新型車両は、2020年に参戦したボンネット車をベースに、さらなる軽量化を図ったほか、日野初のレース用ハイブリッドシステムと高馬力エンジンを搭載。開発・テストを繰り返し、圧倒的な動力性能を実現したと云う。
日野チームスガワラは、受け継がれるチャレンジングスピリットを胸に、長年にわたる経験と技術を駆使し、レース用ハイブリッドシステムを搭載したこの車両で「世界一過酷」と言われるダカールラリー2022に挑む。
<車両スペック>
– ドライバー:菅原照仁
– ベース車両:HINO 600シリーズ
– エンジン型式:A09C-TI(ターボインタークーラー付き)
– エンジン形式:ディーゼル4サイクル直列6気筒
– 排気量:8.866L
– エンジン最高出力:800PS(588kW)/2900rpm
– エンジン最大トルク:234kgm(2295Nm)/1700rpm
– HV最高出力:280PS(206kW)
– システム最高出力:1080PS(794kW)
– 駆動方式:フルタイム4WD
– トランスミッション:AT(前進6速・後退1速)
– トランスファー:Hi-Loレンジ切替付、センターデフロック付
– タイヤ:XZL 14.00R20
– 車両重量:8,600kg
– 全長:6,700mm
– 全幅:2,500mm
– 全高:3,100mm
– ホイールベース:4,170mm
– 燃料タンク:800L
ダカールラリー2022の参戦車両について、チーム代表兼ドライバーの菅原照仁氏は、「10月のテスト走行でハイブリッドやオートマチック、足回りといったセッティングを煮詰めてきました。加速性能も飛躍的に向上し、期待の持てる速さに仕上がりました。本番で大型ライバル勢にどこまで立ち向かえるかを楽しみにしています」とコメント。
プロジェクトチーフエンジニアの榎本満氏は、車両の主な特徴について、「ダカールラリー2020に参戦したボンネット車をベースに、徹底的に加速性能を向上。エンジンは新開発の高効率ターボで800ps化、瞬発的なモーター出力が期待できるバッテリー(キャパシタ)を採用し、エンジン+ハイブリッドの合計で1000psオーバーを実現しています。更に、瞬時に変速するレース用ATや高強度アルミとGFRPを多用した超軽量リヤボデーの採用など、新技術を満載しました」と述べている。
■(日野自動車)ダカールラリー・ニュースサイト:https://www.hino.co.jp/corp/dakar/