小松市と日野自動車は11月30日、2019年7月に締結した「地域公共交通を活かした魅力あるまちづくりに関する協定」に基づき、11月30日から21年2月中旬まで、地域全体で支える持続可能な地域公共交通の構築を目的とした実証実験の第2弾を実施すると発表した。
昨年実施した第1弾では、買い物や通勤時の移動に利用する公共交通機関として、「生活サポートバス(らくバス)」と「工業団地通勤シャトル」の実証を行った。その結果、運転が困難な人でも気兼ねなく買い物や通勤に利用できる、免許返納後の移動手段としての期待、同乗した方同士の交流が生まれるなどといった好評価を受けた。それとともに運用面でも地域の遊休車両の活用方法や利用率向上のための運行形態など、多くの知見を得られたとのことだ。
これらの結果を踏まえ、今回の第2弾では、地域全体で持続的な運行を支えるための仕組みづくりに向けて、高齢者だけではなく新たな利用者増加や利便性向上に繋がる運行、公共交通を維持するためのコストの考え方などに関して検証する。
具体的には、利用者アンケートや町内会・小松市役所の方々との議論などから得た多くのご要望をもとに、以下の内容で実証を行う。
① 通学ニーズに対応するため、矢田野校下と粟津駅を結ぶルートを通学時間帯に2本運行
② 買い物や通院の負担軽減のため、地域内診療所(4か所)を含むニーズに応じた運行ルートを設定
同実証実験を通じて、新たな課題抽出や運用改善を進め、将来的に住民の方々の自由な移動を支える地域の足として確立することを目指している。
<実証実験第2弾の概要>
・実施地区 小松市 矢田野地区
・利用目的 通勤、通学、買い物、通院等
・期間 11月30日~2月中旬(年末年始は運休)
・車両 マイクロバス・ミニバンクラス 1~2台程度
・運行ルート 矢田野校下6町の公民館・集会所等(時間帯に応じて変更)
・実験中の料金 無料
・その他 通学便はスマートフォンからの事前予約制