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2024年7月16日【MaaS】

HELLO CYCLING、堺市泉北で電動サイクルのシェア実証

坂上 賢治

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ソフトバンク傘下のOpenStreetは、大阪府堺市の泉北ニュータウン地域で7月16日、同社「HELLO CYCLING」プラットフォームに於いて、ペダルを漕がない「電動サイクル」のシェアサイクル実証を開始した。なお、ペダルを漕がない「電動サイクル」の導入は、千葉県千葉市、埼玉県さいたま市に次ぐ3エリア目で、西日本では初となった。

 

同社は自転車シェアリングサービス「HELLO CYCLING」を、全国の自治体123カ所と連携協定を締結・25都道府県に展開中。通勤、通学、買い物など幅広い場面で約350万人のユーザーへ向けて提供している。

 

堺市立ビックバン 駐車場入り口

泉ヶ丘センタービル

 

そうしたなか、「HELLO CYCLING」では2024年1月30日から、特定小型原動機付自転車(特定小型原付)に対応したペダルを漕がずに座って走行できる「フル電動サイクル」のシェアリングサービスを開始した。同サービスは、自転車のように着座式で重心が低く、座席に体重を預けられる安定感があり、自転車と同じ操作感で初めての乗車でも安心して走行が可能なのが大きな特徴だ。

 

現在は千葉市、さいたま市に電動サイクルに対応したステーションが150カ所以上あり、約200台が稼働している。2023年7月1日の法改正以後、電動キックボードの違反・事故が増加傾向にある中、電動サイクルはサービス開始以降、交通違反の検挙と交通事故は発生しておらず、安全に利用して貰えると同社は謳っている。

 

そこで今回、大阪府堺市の泉北ニュータウン地域で、この漕がないフル電動サイクルの実証事業を開始する。なお堺市と「HELLO CYCLING」は、2020年3月に連携協定を締結済み。既にシティサイクルタイプの電動アシスト自転車が使えるステーションを市役所や公園、駅付近の公有地を中心に設置しており、現在は170カ所を超えるまで拡大している。

 

そうしたなかで、今回フル電動サイクルを導入するのは、同地域の「堺スマートシティ戦略」で重点地域となっている泉北ニュータウン地域。泉北ニュータウン地域に設置している電動アシスト自転車が利用できる既存のステーション12カ所にラックを増設。加えて公園や公共施設に6カ所の新規ステーションを設置するなどで、計18カ所のステーションに電動サイクル50台を導入する。

 

これにより、泉北ニュータウン地域では、電動アシスト自転車に加えて電動サイクルが利用できるようになる。泉北ニュータウン地域は地形に高低差があることから、新しい移動の選択肢として、シニア層から学生までの幅広い層などの多世代が快適に移動できる環境の構築を目指す。

 

実証事業概要は以下の通り

 

– 実施期間:2024年7月16日〜2026年3月31日
– 利用料金:15分200円、12時間最大4,000円
– 貸出数:50台(18ステーション)
– 実施主体:OpenStreet

 

ステーションマップ

 

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ステーション設置場所

 

ステーション名/住所/駐輪可能台数
泉ヶ丘センタービル/大阪府堺市南区茶山台1-2-1/12台
堺市立ビックバン駐車場入口/大阪府堺市南区茶山台1丁9-1/4台
堺市立ビックバン東駐車場/大阪府堺市南区茶山台1丁9-1/4台
冒険遊び場ちょっとバン前/大阪府堺市南区茶山台1丁9-1/2台
三原台近隣センター/大阪府堺市南区三原台3丁1・2/11台
晴美台近隣センター/大阪府堺市南区晴美台1丁30/9台
若松台近隣センター/大阪府堺市南区若松台2丁1/14台
UR泉北パークヒルズ竹城台/大阪府堺市南区竹城台1丁2/4台
UR泉北竹城台2丁/大阪府堺市南区竹城台2丁目/5台
UR泉北原山台1丁/大阪府堺市南区原山台1丁5-3/7台
UR泉北桃山台1丁/大阪府堺市南区桃山台1丁目3-3/7台
高倉台団地(大阪府住宅供給公社)/大阪府堺市南区高倉台4丁1番/6台
茶山台団地(1)<大阪府住宅供給公社>/大阪府堺市南区茶山台2丁1番/6台
茶山台団地(2)<大阪府住宅供給公社>/大阪府堺市南区茶山台2丁1番/6台
堺市南区役所/大阪府堺市南区桃山台1丁1-1/6台
大蓮公園/大阪府堺市南区若松台2-5/5台
荒山公園入口/大阪府堺市南区宮山台2丁3/5台
荒山公園P3 駐車場/大阪府堺市南区宮山台2丁3-1/5台

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7月16日にオープニングセレモニーおよび試乗体験会を実施
電動サイクル導入初日に、泉北ニューデザイン推進監 羽間 真一氏、南区役所 区⻑ 中山 真裕美氏、OpenStreet 代表取締役社長CEO工藤氏が登壇したオープニングセレモニーを実施。また交通安全講習会で電動サイクルをはじめパーソナルモビリティに関する正しい交通ルールや安全な利用方法について、伝えた他、操作方法や乗り心地などを体験できる試乗会も行った。

 

 

電動サイクル利用方法

 

「電動サイクル」ご利用前の準備
利用前の準備として、交通ルールテストの全問正解と16歳以上であることの確認が必要。いずれも「HELLO CYCLING」アプリから実行できる。

 

 

(1)交通ルールテストの全問正解
交通ルールのテストはイラストを交えて解説することで、わかりやすく、かつ正確に理解できる内容になるよう作成した。また、テスト受験前に新しい交通ルールを学び、知識を確認できる学習コンテンツもアプリ内で見て貰える。

 

 

(2)年齢確認書類の提出
16歳以上であることを確認するための年齢確認書類の提出が必要。確認書類として、免許証、パスポート(日本国発行のもの)、在留カード、マイナンバーカードのいずれかを提出。AI(人工知能)による判定で、16歳以上と判定されると利用可能となる。
電動サイクルの詳しい利用方法は、「HELLO CYCLING」アプリの「電動サイクルの利用方法」を閲覧されたい。

 

 

利用料金
電動アシスト自転車:利⽤開始30分130円、延⻑100円/15分、1,800円/12時間
電動サイクル:15分200円、4,000円/12時間
※利用車両/エリアによって料金が変更となる可能性がある。
※利用方法はアプリ又は「HELLO CYCLING」のホームページを閲覧されたい。

 

HELLO CYCLINGホームページ:https://www.hellocycling.jp/

 

HELLO CYCLINGアプリダウンロード:https://www.hellocycling.jp/app/openapp

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

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1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。