アリババグループが運営する中国の旅行サービスプラットフォーム「フリギー(Fliggy)」は11月25日、熊本県および九州旅客鉄道(JR九州)と連携し、熊本県・阿蘇地域の観光スポットや観光列車の様子を中国のネットユーザー向けに生中継するバーチャル旅行イベントを、11月23日に共同開催した。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の収束後を見据え、中国人観光客向けに訪日の意欲喚起を図るバーチャル旅行シリーズ「雲遊日本」の第2弾として開催されたイベントは、観光列車を活用した鉄道旅行の魅力をライブ配信。
熊本県営業部長兼しあわせ部長の「くまモン」やJR九州キャラクター犬「くろちゃん」等のご当地キャラクターが登場したほか、内牧商店街やヒバリカフェ、門前町にある店舗、阿蘇市観光協会など、各観光施設が協力し、田子山展望台、内牧商店街、ヒバリカフェ、阿蘇神社周辺、宮地駅、阿蘇駅を含めた熊本県の観光スポットで、阿蘇地域の魅力をアピールした。
ライブには、開始後1分で累計6万が参加。視聴者から、「阿蘇の自然に感動しました。早く日本に遊びに行きたい~」、「赤牛丼覚えましたよー。次回行く時に必ず食べます。」、「くまモンも阿蘇も大好きと伝えてください。」といった温かいコメントが数多く寄せられるなど、多くの中国ネットユーザーに九州・熊本の魅力が伝えられた。
コロナ収束後の旅行者誘客のため、様々な取組を実施
これまでもフリギーでは、コロナ禍で打撃を受けた観光業とサービス業の回復に向け、内外の様々なバーチャル旅行イベントを開催。2月の春節大型連休中には、中国8カ所の有名な博物館がアリババのライブ配信サービス「タオバオライブ」を通じて開催したオンラインイベント「雲春遊」で、1,000万人近いユーザーを集めたほか、2月末からはヨーロッパの複数の観光局と協力し、フランスのべルサイユ宮殿やイギリスの大英博物館を含む、ヨーロッパの代表的な観光スポットや歴史のある名所を中国ネットユーザーに紹介した。
日本に関しては、10月に「日本バーチャル旅行(雲遊日本)」シリーズ1回目となる京都バーチャル旅行イベントを西日本旅客鉄道(JR西日本)と共同開催し、京都の嵯峨嵐山の観光スポットを紹介。このイベントは、開始後1分間で累計10万人以上の中国ネットユーザーが視聴したと云う。
また11月には、世界最大(※)のネット通販の祭典「天猫ダブルイレブンショッピングフェスティバル」におけるフリギーのプロモーション活動の一環として、「世界各地の代表的なかわいい動物」をテーマに、奈良の人気観光スポットやそこで出会える鹿の様子をライブ配信している。
アリババグループは、2018年7月にJR九州と戦略的提携を締結し、また昨年には、熊本県との連携も強化。観光地や物産品をプロモーションするなどし、誘客拡大を図ってきた。
アリババ傘下のフリギーは、今後も九州・熊本のプロモーションを行い、新型コロナ収束後の中国からの訪日客拡大に向けた取り組みを進めると共に、日本各地の観光施設やパートナー企業と協力しながら、同様のイベントや施策を引き続き実施していくとしている。
※アリババ社発表。流通総額ベース。