阪神高速道路は3月27日、ケー・エフ・シー(大阪市北区) 、YKアクロス(東京都港区) と共に、タイ・バンコクのドンムアン有料高速道路を運営・維持管理する現地企業「Don Muang Tollway Public Company(タイバンコク都ドンムアン区/以下、DMT)」との合弁契約を、4月4日に締結すると発表した。
なお、高速道路会社による現地企業との合弁会社設立は、国内初であると云う。
タイでは首都バンコクを中心としたインフラ整備が進められてきたが、近年、橋梁の老朽化に起因すると想定される事故が発生するなど、老朽化対策と効率的なメンテナンスの必要性が高まっていると云う。
しかし、タイで高速道路運営維持管理を行うDMTでは、そのノウハウが不足しており、課題の解決が急務となっていることから、今回、半世紀以上にわたる高速道路維持管理と海外事業の経験を有する阪神高速、最先端の建設・補修資材を保有するケー・エフ・シー、そして現地でのビジネスネットワークを培ってきたYKアクロスの日本企業3社と、インフラ等の維持管理を行う新たな合弁会社設立に向けた契約を締結した。
この合弁会社では、構造物の点検・診断、設計、補修・改修・補強、材料販売までを包括的に行う維持管理ビジネスを展開。タイのインフラの持続可能な発展に寄与すると共に、将来的にはビジネスエリアをアジア圏に拡大することを目指すと云う。
<合弁会社の概要>
– 名称:ASIAM Infra Company Limited(エイサイアム・インフラ株式会社)
– 所在地:Bangkok, Thailand
– 設立日:2023年中を予定
– 資本金:4000 万タイバーツ(約 1 億 6000 万円)
– 出資比率:
・DMT 68.5%
・阪神高速 19%/ケー・エフ・シー 6.25%/YKアクロス 6.25%
– 事業内容:
インフラ設備の点検・診断・設計・施工計画、補修・改修・補強、計測・評価、関連資材の販売等のサービスの提供。
[合弁パートナー各社の概要]
<ケー・エフ・シー>
– 会社名:株式会社ケー・エフ・シー
– 設立:1965年3月
– 資本金:5.6億円
– 従業員数:約300名
– 事業内容:土木建築資材の開発、製造販売、土木建築工事業。
<YKアクロス>
– 会社名:YKアクロス株式会社
– 設立:1910年4月
– 資本金:12億円
– 従業員数:約300名
– 事業内容:
土木建築、化学品、合樹、電子産業、住宅資材などの原材料取扱総合商社。
<DMT>
– 会社名:Don Muang Tollway Public Company Limited
– 設立:1988年4月
– 資本金:61億タイバーツ(約233億円)
– 従業員数:416名
– 事業内容:高速道路運営維持管理。