博報堂の新規事業開発組織「ミライの事業室」は11月13日、東京・渋谷エリアを対象としたデジタルアプリサービス「市民共創まちづくりサービス shibuya good pass」を開発、2021年中の本格サービス開始を見据え、同日より三井物産と連携サービスの実証実験を開始すると発表した。
同サービスは、両社が共同で進める生活者発想による創造的なまちづくり「生活者ドリブン・スマートシティ」を実現するコアサービスとして博報堂が開発したもので、一つの共通基盤の上に、まちや暮らしをよりよくする多様な都市サービス事業者が連携し、利用する生活者のニーズや声を反映しながら、生活者と企業の創造性を引き出し、共創によるまちづくりを実現していく。
利用者はアプリに登録して渋谷の街のソーシャルグッドな活動に参加したり、月額基本料を支払うことで、渋谷エリアの社会課題の解決につながる連携サービスを利用したりすることができる。「みんなでつくる、goodな渋谷」をキーメッセージに、渋谷に住む人や通っている人など、渋谷エリアに関わる人々が自分たちの手で自分たちの街を便利にしていくことを実感できるサービスを目指している。
「shibuya good pass」は2021年中の本格サービス開始を見据え、本日より三井物産とともに、各事業者により提供される連携サービスや、市民参加型活動の実証実験を順次進める。
連携サービスの第一弾として、小型車やマイクロバスをオンデマンドで呼び出し、月額定額で乗り放題できるモビリティサービス「shibuya good ride」のテスト走行を本日より実施。実証実験期間を経て、来春からサービスが提供される予定だ。このほか、エネルギー、都市農園、オフィスなど、約10カテゴリーの連携サービスの実証実験を今期中に開始する予定だ。
また市民参加型の活動として、市民の声をまちづくりや政策に反映させるためのオープンプラットフォーム
「decidim」を活用した「shibuya good opinion」の実証実験と、地域の企業活動・市民活動を応援するクラウドファンディングの取り組み「shibuya good idea fund」も開始する。
博報堂では、同サービスの渋谷での実証実験・本格サービス開始後、「good pass」事業として全国の様々な自治体に展開していくとしている。