アンドレッティ・キャデラック、2028年からGM製パワーユニットでF1参戦
米ゼネラルモーターズ( GM/General Motors Company )傘下のGMジャパンは11月20日、親会社のGMが2028年シーズンからのF1パワーユニット( PU )マニュファクチャラー( エンジンサプライヤー )としてFIA( 国際自動車連盟 )に正式登録したことを発表( 公式発表日は11月14日 )した。
米GMでプレジデントを務めるマーク・ロイス氏は、「〝アンドレッティ・キャデラック( GMは、米国に於ける老舗レーシングチームのAndretti Autosportと組んで、キャデラックブランドを冠したチームを新設してF1選手権に挑む )〟が、GM製のパワーユニットを搭載してF1に参戦することになったことを、大変嬉しく思っています。
これまでGMが長年蓄積し続けてきたエンジニアリング技術と、モーターレーシングシーンに係る深い専門知識を生かし、このシリーズで成功するパワーユニットを開発することによって、アンドレッティ・キャデラックがフォーミュラワンの世界で真のワークスチームとしての立ち位置を確かなものにできると確信しています。
私たちは、世界中のレースファンのために、このスポーツを盛り上げられるよう、情熱と誠実さを以て、世界最高峰のレースで最高水準の走りをお見せする心積もりです。なお、そのためにGMが持てるレーシング技術の全てを投入したプロトタイプエンジンの開発並びにテスト実証については、既に進行しています。
F1のパワーユニット開発は、〝電動化〟〝ハイブリッド技術〟〝持続可能な燃料調達〟〝高効率な内燃エンジン〟〝高度な出力制御〟〝車体の神経系を司るソフトウェア・システムの構築〟など、幅広い領域で当社の技術水準を更に高めることになるでしょう。
ちなみに、ここで一旦、過去を翻ってみるとモーターレーシングの世界は、これまで100年以上に亘り、レースカーに係る技術革新を促しただけに留まらず、一般市販車への投入技術を獲得するという面でも〝走る実験室〟としての役割をGM並びにキャデラックへ提供してくれた長い伝統があります。
その一例として、今年20周年を迎えたキャデラックVシリーズのパフォーマンス・ポートフォリオには、サーキット上での絶対性能を示すことのみならず、公道でも役立つ数々の技術的フィードバックが得られ、それらが多方面で活かされてきました。
また国内外のレースシーンで長く成功の歴史を記してきたキャデラックは、直近では、2023年のIMSA及びWECシーズンで使用された5.5リッターDOHC V型8気筒パワートレインで、今日も歴史の足跡を残し続けています。
このパワートレインを搭載したキャデラック・レーシングは、ル・マン24時間レースでも表彰台を獲得。IMSAグランド・ツーリング・プロトタイプへ挑戦した初のシーズンでチャンピオンシップのタイトルを独占しています」と話している。