Giti Tire(ジティタイヤ)は12月17日、タイのチャン・インターナショナル・サーキットで開催された「出光スーパー耐久東南アジアトロフィー2023」に於いて3クラスでレースタイヤサプライヤーとして参画した。同レースでは、600分間に亘る耐久レースを介して、車両やチームのみならず、タイヤも製品が果たす限界に挑戦する。
そんな同レースは、スリー・クラウンズ・レーシング・プロジェクトによって主催され、レースの最終ラウンドは2023年12月22日から24日まで開催。また当該イベントでは、クラス D2、D3、D4、D5、NZ をカバーする様々なレースカテゴリに加えて、レディOMRとヤリスOMRの2つのワンメイクレースも開催される。更にメインイベントは、600分間に亘る過酷なレース設定となっており、各参画チームは6名以下のドライバーラインナップで行われる。
ちなみに今回参画が決まったジティタイヤは1993年にシンガポールで設立。現在では世界で30,000人以上の従業員を擁し130 か国以上で企業活動を展開。欧州に於ける研究開発拠点はドイツ・ハノーバーと英国に設け、中国、インドネシア、米国の研究開発センターと連携体制を採っている。
そんな同社で、今回のレース参画に臨むことになった国際マーケティング責任者を務めるシロー・チア氏は、「この度、出光スーパー耐久東南アジアトロフィーのタイヤサプライヤーに選ばれたことを大変光栄に思います。
我々にとってモータースポーツ活動は、自らの技術を磨く実践の場であり、レースシーンからの貴重なデータとノウハウは、当社製品の改良にダイレクトに活かされます」と述べた。
また製品の研究開発とモータースポーツ活動を担うゼネラルマネージャーのシェイフォン レイ氏は、「我々は今回の、出光スーパー耐久東南アジアトロフィー2023に於いて、ドライバーの活躍をタイヤ技術を介して支えていくことに専念しています。
というのは当社にとって、タイヤ開発の技術水準を絶えず革新し続けていくためには、まずドライバーからの的確なフィードバックを得ること。そしてそのデータを基とした実走テストへ投資し続けることが重要であるからです。
ちなみに今回のレースでは、クラスD2にGitiCompete GTR1、クラスD3およびD4はGitiCompete GTR2 Proが使用されますが、加えて当該レースでは、モリゾーことトヨタ自動車会長の豊田章男氏もレーサーとしてこのレースに参戦されます。
同社の3台のレース車両のうち2台はカーボンニュートラル燃料を採用し、1台は水素燃料エンジンを搭載しています。これらを含む多種多様な各チームが、個々に求めるタイヤを適切に提供することは、我々が果たす役割を世界へ示す絶好の機会となります」と語った。
実際、同レースに最適なタイヤを選択・供給するべく、同社エンジニアは2023年11月初旬にタイに上陸。同国のトップ ドライバー、ウィーラチャット ピヤワランクン選手 (コング) とアニワット ロンマハタイ選手 (マイ) と連携。実践テストを切り返したという。