アウディジャパンは9月14日、独本国のアウディAGがミュンヘンのオーバーゼントリング地区に、新たにAudi charging hub（アウディ チャージング ハブ）を設けたことを発表した。また併せて無料充電の特典を提供するサービス企業「 &Charge 」とのコラボレーション施策を開始した。（ 坂上 賢治 ）

この新しい急速充電ハブは、魅力的なショッピング、レストラン、カフェ、スポーツ、レジャー施設が併設されたミュンヘン南部の居住地域に位置。

オープニングイベントには、同社のブランドアンバサダーであるアルペンスキー選手のフェリックス・ノイロイター氏が出席。同氏は、「この充電サービスに大変満足しています。

加えてアウディが、新しい充電ポイントをこれほど早く設置したことにも驚いています。中でもツィールシュタット通りにある最も新しいAudi charging hubには、事前予約可能な4つの急速充電ポイントがあり、最大320kWの出力で充電することができます。

そんな同スポットは私にとって理想的な場所にあります。利用にあたっては前以てmyAudiアプリで充電ポイントを予約。そうすれば現地に向かい次第、直ぐに充電することができます。

この新たな体験は充電のための待ち時間を筆頭に、充電に掛かる様々な手順が省かれ、使い勝手がとても容易になったことを意味しています」と、アウディの新しいAudi charging hubのプロモーション活動をサポートした。

ちなみに同施設は、アウディにとってニュルンベルク、チューリッヒ、ベルリン、ザルツブルクに続き5番目のAudi charging hubとなる。

この新たな施設についてAudi charging hubミュンヘンのプロジェクトマネージャーの バスティアン・ゲレツハウザー氏は、「今回5番目となるAudi charging hubにより、私たちは都市部の住宅地の充電体験に関して新たな性能基準を定義しました。

より具体的には、各充電ポイントで最大320kWの出力を提供することに加えて、パワーキューブによって安定した充電性能も確保しています。

このパワーキューブというのは、e-tronの開発車両から回収した使用済みバッテリーから構成される設備であり、EVの使用済みバッテリーが充電ハブの蓄電ユニットとして、第二の役割が与えられることになります。

結果、このような新ソリューションにより、1.05MWhという驚異的なエネルギー容量を達成することができています。これは理論的に、充電出力を低下させることなく、60台の車両を充電するのに十分なエネルギーに相当するものです。

なお、このAudi charging hubは、すべての自動車ブランドのユーザーに開放されていますが、特にアウディのドライバーに対しては、充電割引価格の特権があります。

契約に応じてアウディドライバーの充電料金は、kWhあたり0.35ユーロからで、myAudiアプリを介してスマートフォンで4つの充電ポイントのうち1つを事前に予約することができます。

他の自動車ブランドのユーザーが利用する場合の料金は、kWhあたり0.50ユーロで、クレジットカード、Apple Pay、Google Payのいずれかで支払うことができます。

加えて施設利用にあたる充電ステーションの使いやすさ、清潔さ、全体的な印象などのフィードバックを積極的に発信下さるドライバーに対しては、free kilometersと呼ばれる特典も提供します。

実は今回、このような特典を用意した理由は、我々が最高の充電体験をより素早く改善していくためです。

評価のための&Chargeアプリは、Apple App StoreおよびGoogle Playストアから無料で入手できます。これにより、ユーザーは充電プロバイダーに関係なく、ドイツ全土のすべての充電ステーションを評価できるようになります」と施設の機能説明とフィードバックに係る説明に加えて、施設の利便性の強化策についても強調した。

またAudi charging hubイノベーティブサービスでプロジェクトマネージャーを務めるマクシミリアン・オベラシャー氏は、「アウディはボーダフォンと協力し、ニュルンベルクのAudi charging hubで新しい拡張現実アプリもテストします。

それはスマートフォンを使用して、ニュルンベルクのAudi charging hubを検索した場合、5つの異なる興味深い情報を提供するものです。

拡張現実アプリ上の一例では、仮想のAudi e-tron GT quattroが表示され、接続されたAudi charging hubのセカンドライフバッテリーが、どのように充電に使用されるのかを説明します。

これによりユーザーは、充電中に無料で使用できる幅広いデジタルメディアを楽しむこともできるようになっています」と話している。