写真は埼玉工業大学開発・所有の自動運転バス小学生や市民を乗せ、渋沢栄一記念館を起点に自動運転
深谷市(小島進市長)は11月17日、運転手不足等の交通課題解決に向けて、市内公共交通への「地産地消」の自動運転技術導入を目指すなか、渋沢栄一新一万円札発行記念の自動運転バス試乗会を開催する。
同市は、今年6月に埼玉工業大学を筆頭に7事業者と「深谷自動運転実装コンソーシアム」を結成。これが国土交通省の「令和4年度・地域公共交通確保維持改善事業費補助金(自動運転実証調査事業)」に埼玉県内で唯一採択されたことで、自動運転レベル4の実現へ向け取組を進めてきた。
試乗会の案内チラシ
この深谷自動運転実装コンソーシアムは、以下の8事業者が連携協定を令和5年6月27日に締結して結成された。
・深谷市(市長:小島進)/・埼玉工業大学( 本部:埼玉県深谷市、学長:内山俊一 )/・A-Drive( 本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:岡部定勝 )/・アイサンテクノロジー( 本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長:加藤 淳 )/・損害保険ジャパン( 本社:東京都新宿区、代表取締役社長:白川儀一 )/・KDDI( 本社:東京都千代田区、代表取締役社長 CEO:髙橋誠 )/・ティアフォー( 本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長:加藤真平 )/・深谷観光バス( 本社:埼玉県深谷市、代表取締役:髙田勇三 )
今回は同コンソーシアム各者の協力で、埼玉工業大学が研究開発した大型の自動運転バス( 全長:9m )を走らせる。運行にあたっては深谷観光バスが担い、自動運転レベル2で公道を法定速度( 60km/h以下 )で実証実験下に於いて運行する。
なお試乗会では、自動運転への理解促進のため、小学生以上の幅広い年齢層を対象に参加者を募集( 試乗は無料で事前申し込みによる抽選制 )する。例えば既に試乗会初日には、八基小学校の6年生が試乗会初日の第1便に試乗する予定を想定している他、地元八基小学校及び豊里中学校の児童・生徒も参加する想定となっている。
運行ルート<試乗会コース地図>
具体的な開催概要は以下の通り
1.開催日時:令和6年1月12日(金)から1月19日(金)までの計7日間(14日の日曜日は運休)
・一般募集枠:1月13日(土)、18日(木)、19日(金)の3日間
・関係者優先枠:1月12日(金)、15日(月)から17日(水)の4日間
2.運行ルート:渋沢栄一記念館を発着地点とした約13.6kmの「自動運転バス試乗会運行ルート」となる。
3.出発式:詳細は試乗会の案内チラシを参照
・日時:令和6年1月12日(金)午前9時00分より
・会場:渋沢栄一記念館
4.自動運転バスについて
埼玉工業大学が開発して所有する、大型自動運転バス( 日野レインボー、全長9m )を使用する。
車両に係る概要図
5.試乗一般募集について
試乗会は事前応募を経た当選者が対象。
– 対象者:市内外にお住いの小学生以上のかた( 小学生は保護者の同伴が必要 )
– 応募受付期間:令和5年12月1日(金)から12月18日( 月/当日消印有効 )
– 応募方法:ハガキまたは深谷市スマート申請( 注:電子申請は12月1日からの申請となるため、12月1日以前に開いたページからは物理的に申請できない。電子申請は12月1日以降に手続きされたい )
【郵便による申請は以下の通り】
官製はがきに、(1)住所(2)氏名(3)年齢(4)電話番号(5)第1希望の日・便数(6)第2希望の日・便数(7)JR深谷駅からの送迎希望の有無を記入のうえ下記まで応募する。(注)同一世帯の場合のみ1枚の官製はがきで複数名の応募が可能。
※官製はがきの送付先:〒366-8501 深谷市仲町11番1号 深谷市役所都市計画課 試乗会担当係
その他の注意事項
※全18枠( 1枠あたり最大18人乗車可 )の募集となる。
※表中の運行ダイヤは、渋沢栄一記念館の「出発時刻〜到着時刻」となる。
※各便運行開始20分前より試乗者を対象に遠隔監視システムの説明会を行う。
6.地元小・中学校との連携事業
試乗会には、地元、深谷市立八基小学校及び豊里中学校の児童・生徒が参加する。八基小学校の6年生は、出発式終了後、第1便のバス(9:50〜10:20)に試乗。
また試乗にあたり、八基小学校・豊里中学校では事前に埼玉工業大学の自動運転技術開発センター長の渡部大志教授による自動運転技術に関する特別授業が行われる。
これは、国内トップクラスの先進的な自動運転バ スを開発している研究・開発について、地元の児童・生徒が実体験も含めて学習することにより、将来の技術人材の育成に繋げられる環境を目指すことを想定してのことだという。
7.自動運転バス遠隔監視システムの一般公開について
試乗会の開催に合わせて、渋沢栄一記念館にて東海理化による自動運転バス遠隔監視システムの一般公開も実施する。
ちなみにこの遠隔監視とは、自動運転で走行している車両内外の映像をモバイル回線を通して伝送。遠隔地から集中監視するもの。これは自動運転車両で何かトラブルが発生した際や、安全運行について遠隔地から映像を見ながらサポートするための実施となる。