NEXT MOBILITY

MENU

2023年11月17日【イベント】

深谷市、「自動運転バスの試乗会」を来年1月に開催

坂上 賢治

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

写真は埼玉工業大学開発・所有の自動運転バス小学生や市民を乗せ、渋沢栄一記念館を起点に自動運転

 

深谷市(小島進市長)は11月17日、運転手不足等の交通課題解決に向けて、市内公共交通への「地産地消」の自動運転技術導入を目指すなか、渋沢栄一新一万円札発行記念の自動運転バス試乗会を開催する。

 

同市は、今年6月に埼玉工業大学を筆頭に7事業者と「深谷自動運転実装コンソーシアム」を結成。これが国土交通省の「令和4年度・地域公共交通確保維持改善事業費補助金(自動運転実証調査事業)」に埼玉県内で唯一採択されたことで、自動運転レベル4の実現へ向け取組を進めてきた。

 

試乗会の案内チラシ

 

この深谷自動運転実装コンソーシアムは、以下の8事業者が連携協定を令和5年6月27日に締結して結成された。

 

・深谷市(市長:小島進)/・埼玉工業大学( 本部:埼玉県深谷市、学長:内山俊一 )/・A-Drive( 本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:岡部定勝 )/・アイサンテクノロジー( 本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長:加藤 淳 )/・損害保険ジャパン( 本社:東京都新宿区、代表取締役社長:白川儀一 )/・KDDI( 本社:東京都千代田区、代表取締役社長 CEO:髙橋誠 )/・ティアフォー( 本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長:加藤真平 )/・深谷観光バス( 本社:埼玉県深谷市、代表取締役:髙田勇三 )

 

今回は同コンソーシアム各者の協力で、埼玉工業大学が研究開発した大型の自動運転バス( 全長:9m )を走らせる。運行にあたっては深谷観光バスが担い、自動運転レベル2で公道を法定速度( 60km/h以下 )で実証実験下に於いて運行する。

 

なお試乗会では、自動運転への理解促進のため、小学生以上の幅広い年齢層を対象に参加者を募集( 試乗は無料で事前申し込みによる抽選制 )する。例えば既に試乗会初日には、八基小学校の6年生が試乗会初日の第1便に試乗する予定を想定している他、地元八基小学校及び豊里中学校の児童・生徒も参加する想定となっている。

 

運行ルート<試乗会コース地図>

 

具体的な開催概要は以下の通り

 

1.開催日時:令和6年1月12日(金)から1月19日(金)までの計7日間(14日の日曜日は運休)
・一般募集枠:1月13日(土)、18日(木)、19日(金)の3日間
・関係者優先枠:1月12日(金)、15日(月)から17日(水)の4日間

 

2.運行ルート:渋沢栄一記念館を発着地点とした約13.6kmの「自動運転バス試乗会運行ルート」となる。

 

 

3.出発式:詳細は試乗会の案内チラシを参照
  ・日時:令和6年1月12日(金)午前9時00分より
  ・会場:渋沢栄一記念館

 

4.自動運転バスについて
埼玉工業大学が開発して所有する、大型自動運転バス( 日野レインボー、全長9m )を使用する。

 

車両に係る概要図

 

5.試乗一般募集について
試乗会は事前応募を経た当選者が対象。
– 対象者:市内外にお住いの小学生以上のかた( 小学生は保護者の同伴が必要 )
– 応募受付期間:令和5年12月1日(金)から12月18日( 月/当日消印有効 )
– 応募方法:ハガキまたは深谷市スマート申請( 注:電子申請は12月1日からの申請となるため、12月1日以前に開いたページからは物理的に申請できない。電子申請は12月1日以降に手続きされたい )

 

【郵便による申請は以下の通り】
官製はがきに、(1)住所(2)氏名(3)年齢(4)電話番号(5)第1希望の日・便数(6)第2希望の日・便数(7)JR深谷駅からの送迎希望の有無を記入のうえ下記まで応募する。(注)同一世帯の場合のみ1枚の官製はがきで複数名の応募が可能。
※官製はがきの送付先:〒366-8501 深谷市仲町11番1号 深谷市役所都市計画課 試乗会担当係

 

その他の注意事項
※全18枠( 1枠あたり最大18人乗車可 )の募集となる。
※表中の運行ダイヤは、渋沢栄一記念館の「出発時刻〜到着時刻」となる。
※各便運行開始20分前より試乗者を対象に遠隔監視システムの説明会を行う。

 

6.地元小・中学校との連携事業
試乗会には、地元、深谷市立八基小学校及び豊里中学校の児童・生徒が参加する。八基小学校の6年生は、出発式終了後、第1便のバス(9:50〜10:20)に試乗。

 

また試乗にあたり、八基小学校・豊里中学校では事前に埼玉工業大学の自動運転技術開発センター長の渡部大志教授による自動運転技術に関する特別授業が行われる。

 

これは、国内トップクラスの先進的な自動運転バ スを開発している研究・開発について、地元の児童・生徒が実体験も含めて学習することにより、将来の技術人材の育成に繋げられる環境を目指すことを想定してのことだという。

 

 

7.自動運転バス遠隔監視システムの一般公開について
試乗会の開催に合わせて、渋沢栄一記念館にて東海理化による自動運転バス遠隔監視システムの一般公開も実施する。

 

ちなみにこの遠隔監視とは、自動運転で走行している車両内外の映像をモバイル回線を通して伝送。遠隔地から集中監視するもの。これは自動運転車両で何かトラブルが発生した際や、安全運行について遠隔地から映像を見ながらサポートするための実施となる。

CLOSE

坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。