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2019年8月26日【テクノロジー】

FTRD、道路舗装簡易診断の支援機能を強化・提供へ

NEXT MOBILITY編集部

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富士通交通・道路データサービス(FTRD)は、スマートフォンを活用したクラウド型簡易路面診断サービス「道路パトロール支援サービス(道パト)」の機能を強化し、舗装の「『ひび割れ』および『わだち掘れ』目視補助機能」を、今年度下期から提供開始する。

 

道パトでは既に舗装の「平坦性」を解析する機能を提供しているが、特に都道府県において、舗装の健全性を表す三要素のうち残りの二つの要素である「ひび割れ」および「わだち掘れ」の状態把握に対するニーズが依然として多いことから、今回、これらを目視補助する機能を提供するとしている。

富士通・ロゴ

[背景]

 

国の直轄国道や都道府県および政令市管理道路の維持管理においては、従来、舗装の健全性を表す三要素である「平坦性」「ひび割れ」「わだち掘れ」を基に算出する舗装の評価指数「MCI(注1)」が利用されてきた。

 

しかし、MCIの算出には路面性状調査車による上記三要素の計測が必要なため、高額なコストに加え、計測から結果算出までに数か月を要するという課題がある。

 

これに対し、道パトは、2013年6月から「平坦性」の解析機能を提供。また昨年12月には動画を活用して目視での舗装点検を効率的に行える「舗装目視点検の動画活用サービス(以下、動画活用サービス)」をオプションとして提供している。

 

一方、2017年3月には国管理版の道路舗装点検要領が改定され、特に国道においてはMCIによる評価方式から「目視を基本としつつ、必要に応じて機器を用いることを妨げない」点検方式に舵がきられた。

 

しかし、都道府県や政令市等では、MCIおよび上記三要素に対するニーズが引き続き多く存在している。

 

 

[提供内容]

 

今回FTRDは、道パトのオプション機能「舗装目視点検の動画活用サービス」に、ひび割れ(三段階の区分)およびわだち掘れ(大/小)による目視補助のための情報表示機能となる「『ひび割れ』および『わだち掘れ』目視補助機能」を新たに付加。舗装の健全性を表す三要素すべての利用が可能となる。

 

新機能には、汎用的な機器であるスマートフォンおよびドライブレコーダーを用いた簡易な方式を採用。コストを抑えつつ計測後即日結果が得られると云う。

 

なお、「ひび割れ」は長崎大学との共同研究、「わだち掘れ」は岐阜大学との共同研究の成果によるものとなっている。

 

 

平坦性、ひび割れ、わだち掘れの情報表示イメージ (地図Copyright:2013 ZENRIN CO., LTD. )

平坦性、ひび割れ、わだち掘れの情報表示イメージ (地図Copyright:2013 ZENRIN CO., LTD. )

 

 

[道パトとは]

 

パトロール報告書自動作成・出力機能の他、スマートフォンに内蔵された加速度センサーで車両走行中に自動的に道路の凹凸データを収集し、地図情報と組み合わせて舗装の劣化状況を可視化するサービスで、現在(2019年8月)、53団体80サイト(国道、都道府県、市町村)が利用。国土交通省が運用する「新技術情報提供システム『NETIS』」に新技術として登録されている(NETIS番号:QS-170023-VR)。

 

 

[提供時期]

 

– ひび割れ目視補助機能:2019年10月
– わだち掘れ目視補助機能:2019年下期を予定

 

 

[提供形態]

 

道パトのオプション機能「舗装目視点検の動画活用サービス」契約で、追加費用なしで利用できる。

 

 

※タイトル画像:ひび割れ情報表示イメージ 平坦性、ひび割れ、わだち掘れの情報表示イメージ。
注1)MCI(Maintenance Control Index:舗装の維持管理指数):舗装の健全性を「ひび割れ率」、「わだち掘れ量」および「平たん性」という路面性状値によって定量的に評価する指数。

 

 

[問い合わせ先]

 

株式会社富士通交通・道路データサービス

電話:03-6252-2360
受付時間:9時~17時(土曜日・日曜日・祝日・年末年始を除く)

 

 

■(国土交通省道路局国道・防災課)舗装点検要領(平成29年3月/PDF): http://www.mlit.go.jp/road/sisaku/yobohozen/tenken/yobo3_1_10.pdf

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。