フォーミュラEは6月11日( 英国ロンドン発 )、 ABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン11の暫定カレンダーを発表した。来季はFIA世界モータースポーツ評議会の承認を受け、シーズン最多のレース数と開催地が設定された。
来季のフォーミュラEは、オールエレクトリックレースのパイオニアとして歴史上初めて11地域・17レースでの開催となり、第1ラウンドは、2024年12月7日にサンパウロで開幕。シーズン最後の舞台には、ロンドン・エクセルでのダブルヘッダー( 2025年7月26日~27日 )が組み込まれている。
マイアミとディルイーヤに於いては新レーストラックでの開催となり、モナコと東京ではダブルヘッダー開催( モナコ公国でのモータースポーツ選手権としては初開催 )が開かれ、更にジャカルタでのフォーミュラE開催が復活した。
そんなシーズン11に出走するレース車両は、0-60mphを1.82秒で駆け抜け、現行のGEN3よりも36%高速化する新型車両のGEN3EVOとなり、バレンシアで( 2024年11月4日から7日まで )行われるシーズン前テストを実施後、直ちにサンパウロで開幕の火蓋が切られる。
ディルイーヤの新サーキットでは、先の通りシーズン初のダブルヘッダーを開催( 2025年2月14日と15日 )、2025年4月12日には、NASCAR及びインディカーによる過去数十年に亘るスリリングなレースが繰り広げられてきた米・マイアミでの開催となる。
また世界で最も人口の多い都市・東京では、先に初の公道レースが開催された第1回東京E-Prixに続き、来季も2025年5月17日と18日にダブルヘッダーレースが組み込まれた。
ジャカルタは開催休止を経てカレンダーに再復帰。シーズン11の大詰めはロンドン・エクセルでのダブルヘッダーがフィナーレとなって締め括られる。
来季の開催地がほぼ決定したことについてフォーミュラEのジェフ・ドッズCEOは、「シーズン11では、電気自動車レースを次のレベルに引き上げ、モータースポーツ史上でも、これまでにない取り組みが行われます。
そのひとつは新型車両のGEN3 EVOが世界初のデビューレースとなること。ふたつめは。新しい開催地と共に新たなダブルヘッダーが組み込まれたこと。これにより我々のレースシーズンは、大きく成長することになります」と述べた。
併せてフォーミュラEの共同創設者、アルベルト・ロンゴ氏は、「従来の開催地を基盤にしながら、幾つかの新たな開催地をカレンダーに加えられたことを嬉しく思います。
特に米国に於けるモータースポーツの中心地とも言えるマイアミをシーズン序盤に組み入れたこと。モナコでダブルヘッダーのレース開催が実現できること。
更に東京でダブルヘッダーを開催した後にジャカルタへ戻り、フォーミュラEの開催を切望してくれたインドネシアのファンに再び出逢えることなど、来シーズンの開催が待ちきれない気持ちです。
思えば、ほんの10年程前にフォーミュラEを初開催した当時、今日の盛況を想像だにしなかった我々の新チャンピオンシップは、世界で最もコンペティティブな電動車レースとして、来季は世界最大・最先端のスポーツイベントとして、モータースポーツファンへ新たな感動を提供できることになります」と語った。
更にFIAサーキットスポーツ部門ディレクターのマレク・ナワレッキ氏は、「2024/2025 ABB FIAフォーミュラE世界選手権のカレンダーでは、来シーズンに導入予定の新型GEN3EVOカーのポテンシャルを発揮する刺激的なサーキットが多数含まれています。
またフォーミュラEのコアDNAであるストリートサーキットが引き続き、来季も数多く組み込まれていることもFIAとして歓迎します。新シーズンが再び幾つかの新たなトラックを含む世界の開催地で、独自の魅力を放つチャンピオンシップになることに期待しています」とのコメントを残している。
2024/25 ABB FIAフォーミュラE世界選手権カレンダー