米サムソン・スカイ社(Samson Sky)の空飛ぶクルマ「スイッチブレード(Switchblade)」が先の11月9日、ワシントン州に於いて公開初飛行を果たした翌12月、機体の翼のスイング設計に関する特許が欧州連合から付与されて、これにより同社が保持する累積特許総数は6件となった。
11月の公開テスト飛行では、ます一般道では3輪の自動車として走行。翼と尾翼を3分以内に展開したら文字通り空飛ぶクルマに変身する。フライトでは500フィート(約152m)の高度で約6分間飛行。制動装置は3輪にディスクブレーキを装備。室内は空調制御される。
設計者のサム・バスフィールド氏は、「主翼のスイング構造に係る設計特許取得は、同機体にとつて極めて重要なことです。
一般道路上の走行で主翼と尾翼を車内に格納して安全に走行できることは、スイッチブレードが日常の使い勝手で極めて実用的なクルマであることを示すものだからです。他の空飛ぶクルマには、そのような機能を持つ機体は存在していないのですから。
併せて、当機が飛行する様子をメディア報道などを介して2億2,000万人以上にご覧頂いたことで、既に機体購入に関して5050万ドル以上の受注額を頂戴するまでになりました(標準機体の予定販売価格は17万ドル/約2500万円から)。
なお現時点で搭載しているパワーユニットは、無鉛ガソリンエンジンとのHEVとなっており、追ってBEVモデルの準備も進めています。空飛ぶクルマとしての最高速度125+mph (201km/h) 、飛行時の最高速度は190mph (305km/h) 、飛行高度は1万3千feet(約3960m)に到達する設計となっています。
利用にあたっては、ユーザーの自宅ガレージから、公道走行可能な空港まで地上を走行。到着したら車両の運転モードを飛行モードに切り替えて目的地に近い空港まで飛行(この際は航空機ライセンスが必要)。
着陸した後は運転モードに戻して最終目的地まで最後の数マイルを地上走行する格好です。なおムソン・スカイ・スイッチブレードは2人乗りで旅行バッグを収納できるスペースがあり、1つのガソリン タンクを搭載して最大500mph(800km)の距離を飛行できます」と話している。