4月に行われた「ニュルブルクリンクQFレース」でレースをリードする44号車と33号車
住友ゴムグループのファルケンタイヤヨーロッパは11月27日、ドイツで開催された「ニュルブルクリンク耐久シリーズ(正式名称:NÜRBURGRING LANGSTRECKEN SERIE)」のシリーズ獲得ポイントで争われるNLS Speed-Trophy部門で、シリーズチャンピオンを獲得したことを発表した。
上記、ニュルブルクリンク耐久シリーズ(NLS)は、ドイツのニュルブルクリンクを舞台に行われる全8戦の耐久レースシリーズ。年に1度だけ開催される24時間耐久レースとは異なり、各レース4時間から12時間で行われている。
各車両メーカーやタイヤメーカーは、24時間レースでの勝利を目指す為のテストフィールドとしてこのNLSを活用するべく多くの有力チームが参戦。レースに使用されるコースは24時間レースとほぼ同等の一周で約25㎞。約170のコーナー数に高低差およそ300m、コース幅は狭く、そして路面は波打ち滑りやすい過酷この上ないサーキットとなっている。
今季もファルケンモータースポーツチームは、「ニュルブルクリンク耐久シリーズ2024年」の最高峰クラスのSP9 Proクラスへ「Porsche 911 GT3R」3号車と4号車の2台体制で参戦。
4号車は開幕戦と「ニュルブルクリンクQFレース(正式名称:ADAC 24H Nürburgring Qualifiers)」で3勝をマーク、第2戦でも3位表彰台を獲得して初のNLS Speed-Trophy部門のシリーズチャンピオンに輝いた。また、僚友の3号車も後半戦で2勝を挙げ、ファルケンモータースポーツチームとしては過去最多勝利数となる年間5勝を記録した。
ファルケンモータースポーツチームのスヴェン・シュナブル監督は、「Speed-Trophyを獲得できてとても嬉しく思います。今年は5勝を挙げることができ、非常に成功した年となりました。最終的には他チームとの接戦となりましたが、それを制して年間優勝を達成できたのは、ドライバー、エンジニア、メカニック、そして日本のタイヤ部門の素晴らしい努力の賜物です」と喜びを語った。
またファルケンタイヤヨーロッパでモータースポーツ管掌を担うシュテファニー・オルベルツ氏は、「ファルケンタイヤヨーロッパは、シュナブル・エンジニアリングを中心とするチームとドライバー全員が今年達成したことを非常に誇りに思っています。この4号車のSpeed-Trophy部門の初タイトル獲得は、私たちの努力が報われたことを示しています。また、これはタイヤトレードセンターによるタイヤサービススタッフからFALKENモータースポーツで働くスタッフまで全ての私たちの仲間による功績なのです」と勝利の要因について説明した。
更にタイヤ開発責任者でモータースポーツ部 開発1グループ課長の安田恵直氏は、「NLSのSpeed-Trophy部門で初めて優勝出来たことは、長年の努力が実り、タイヤ性能が向上してきたことを示しており非常に喜ばしく思います。また、応援してくれるファンの方々や社内外の関係者にはとても感謝しています。一方で2台揃って表彰台に上がることの難しさ等、課題も見えていますので来年以降も引き続き競争力を維持・向上させるべく、全力を尽くしてまいります」と結んでいる。