本田技研工業(Honda)は9月23日、自社の育成プログラム出身の角田裕毅(つのだゆうき)選手が、来季2024年もFIA(Fédération Internationale de lʼAutomobile/国際⾃動⾞連盟)フォーミュラ・ワン世界選手権(F1)へ継続参戦することを発表した。
所属チームは、本田技研工業傘下のホンダ・レーシング(HRC)が、パワーユニットを提供するScuderia AlphaTauri(スクーデリア・アルファタウリ/伊・エミリア=ロマーニャ州ファエンツァ)。来季も今季と同一チームのフォーミュラマシンのステアリングを握ることになる。
引き続き、HRCが技術支援を行うHonda製パワーユニットを搭載したマシンを駆り、世界最高峰の舞台で勝利を目指す。
角田選手は、2021年シーズンからF1への参戦を開始し、同シーズン第22戦アブダビグランプリでは自身最高位となる4位を獲得。その後も着実に経験を重ね、明日行われる第17戦日本グランプリで通算F1出走回数は60回を迎え、2024年シーズンでスクーデリア・アルファタウリとのF1参戦4年目という勝負の年となる。
来季も、世界最高峰の舞台で勝利を目指すこととなった角田裕毅選手は、「2024年のレギュラードライバー決定に対し、とても嬉しく思うと共に、改めて支えて頂いている皆様への感謝の想いがこみ上げてきました。
一日も早く恩返しができるよう勝利を目指し精進していきます。そして、明日は僕が育った鈴鹿サーキットでのF1日本グランプリとなります。
得意かつ大好きなコースですので、ベストパフォーマンスを発揮し皆様に感動を与えるような走りを目指しますので応援よろしくお願いします」と話している。
またスクーデリア・アルファタウリのチーム代表を務めるフランツ・トスト氏は、「裕毅の2024年シーズンレギュラードライバー続投が決まり大変嬉しく思っています。
裕毅とは2021年から一緒に仕事をし苦楽を共にしてきました。ドライバーとしての技術や成長はもちろん、彼がもたらしてくれるチームの前向きな雰囲気はかけがえのないものです。
今シーズンからチームに於ける自身の役割を自覚し、それらを果たしていく姿勢が特に素晴らしいです。裕毅のこれからの活躍と成長を私は信じています」と語った。
更にHRC代表取締役社長の渡辺康治氏は、「角田選手のレギュラードライバーとしてのF1参戦継続決定、大変嬉しく思います。
世界最高峰レースでの戦いは毎年熾烈を極め、苦しいことも多々ある中、前向きに挑戦し続ける角田選手の姿に多くの人が勇気づけられています。これからもHondaを代表するドライバーとして世界の舞台で活躍する選手であることを期待します。
HRCがスクーデリア・アルファタウリへの技術サポートを全力で行うことを含め、Hondaはこれからも角田選手の成長と活躍をバックアップしていきます」と述べた。
この結果、来季に於けるスクーデリア・アルファタウリのチーム体制は、角田裕毅選手と、目下、怪我で欠場しているダニエル・リカルド選手のふたりがレギュラーシートを獲得。
リザーブドライバーには今季、日本のスーパーフォーミュラに参戦中で、日本GPではリカルド選手の代役で出走しているリアム・ローソン選手という布陣となる。
またスクーデリア・アルファタウリ並びにOracle Red Bull Racing(オラクル・レッドブル・レーシング/英国ミルトンキーンズ)とのホンダ製パワーユニットの供給契約は、来季も含め残り2年となる。従って角田選手については、来季での大きな飛躍が期待されている。
角田裕毅選手のプロフィールは以下の通り
生年月日:2000年5月11日生まれ
出身地:神奈川県相模原市
レーシングキャリア概要:
2016年:
– 鈴鹿サーキットレーシングスクール・フォーミュラ(SRS-F)卒業
2017年:
– JAF-F4 東日本シリーズ シリーズチャンピオン・日本一決定戦 優勝
– FIA F4日本選手権 シリーズ 3位
2018年:
– FIA F4日本選手権 シリーズ チャンピオン
2019年:
– FIA F3選手権 シリーズ 9位(Jenzer Motorsport)1勝 表彰台3回
– ユーロフォーミュラ・オープン・チャンピオンシップ シリーズ4位(Motopark)
2020年:
– FIA F2選手権 シリーズ 3位(Carlin)3勝 表彰台7回 ポールポジション4回
2021年:
– FIA F1世界選手権 年間ドライバーズランキング14位 最高位 4位
2022年:
– FIA F1世界選手権 年間ドライバーズランキング 17位 最高位 7位
2023年:
– FIA F1世界選手権 年間ドライバーズランキング 17位 最高位 10位
※第16戦シンガポールグランプリ終了時点