映像解析ソリューションを提供する企業フューチャースタンダードは、9月14日、電気通信工事業者のTOSYSと連携し、長野市でITを活用した通行量調査の実証実験を実施することを発表。
長野市では、従来人の目視によって通行量調査を実施してきたことから、ITを活用した調査は今回が初めての試みとなる。
今回の実証実験は、同社のシステムを用いて、長野市と信越地方を中心に電気通信工事を請け負うTOSYSが共同で実施するもの。
同社が提供する映像解析プラットフォーム「SCORER」を活用し、飯綱高原と中心市街地の2カ所の計測地点で撮影した映像をAIによって解析し、歩行者や自動車を自動で判別し、集計する。
長野市では従来、調査員が手作業で年に1度のみ実施してきたが、将来的により効率的に長期間にわたる計測を可能にし、街の活性化や観光戦略の立案等に活かせるようなデータ取得を目指し、今回の取り組みを実施することとなった。
ちなみに、同社の「SCORER」とは、カメラや映像に関する最新技術をブロックのように組み合わせ「安く・早く・簡単」に映像解析システムを開発できるプラットフォーム。
特徴は、大手システム開発企業やAIベンチャーなどが保有している、一般的には利用できない様々な高性能・高機能な映像解析技術、ネットワーク技術、クラウド技術、組込み技術の提供を受けることで、これらを一元的に管理利用できることだ。
なお、実証実験の主な概要は以下の通り。
【実証実験概要】
・ 期間:2018年8月〜同年10月末まで合計3回実施予定
・ 場所:①飯綱高原大座法師池周辺(8月・10月中)対象:自動車の通行量
②長野市中心市街地(9月中)対象:歩行者の通行量
・ 実施方法:計測地点で映像撮影し、解析技術を用いて通行量を集計
・ 内容:「男女」「大人・子供」「徒歩・自動車」の属性ごとの数値を集計する
集計結果に人の風貌や人物の特徴を示す内容、および個人の特定につながる情報は含まない。
また自動車の場合には、具体的車種、ナンバープレート情報等といった所有者の特定に繋がる情報は含まず、「乗用車・バス・トラック」などの種別を解析。
なお、プライバシー保護のため、カメラで撮影した映像は数の計測と検証作業の後削除する。