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2025年1月30日【エネルギー】

EVジェネシス、太陽光+蓄電池で「走るマイクロ発電所」を提案

坂上 賢治

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災害時の電力供給を実現する革新的なエネルギーソリューションとして

 

EVジェネシス(所在地:東京都渋谷区、代表:木村香織)は1月29日、小型EV三輪車のルーフにペロブスカイトソーラーパネルと自社開発の大容量リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを組み合わせた電配車(走るマイクロ発電所)を提案している。

 

このクルマは、ルーフに何枚ものペロブスカイトソーラーパネルを搭載した「走るマイクロ発電所」として提案しているもの。小型車ならでは機動性を活かして災害時には、電力供給や被災地での活用を視野に多様な場面でのエネルギー供給を実現させることができると謳っている。

 

その「走るマイクロ発電所」の主要な特徴は以下の通り

 

1. 高効率なペロブスカイトソーラーパネル
この電配車には、ペロブスカイトソーラーパネルと外付けペロブスカイトソーラーパネルを搭載していることで発電量を大きく向上させた。

 

 

この電配車で使用されるソーラーパネルは、ペロブスカイトソーラーパネルのため柔軟性があり、かつ超軽量であるため、設置枚数を増やすこも容易。従って発電量の拡大が容易なことが特徴のひとつ。

 

従って被災地に於いても電池切れの心配なく継続的に安心して電化製品を使用することができるという。その他、被災地に限らず様々な環境や条件に適応した設置が可能としている。

 

 

2. 大容量リン酸鉄リチウムイオンバッテリー
この電配車のソーラーパネルに組み合わせる蓄電池は、同社が自社開発した大容量リン酸鉄リチウムイオンバッテリーであることから火災・爆発の危険性が極めて少なく、安全かつ効率的に電力を蓄えることができる。

 

更に同バッテリーは取り外しが可能なため、車両が侵入できない場所にも手で運んでいくことで、非常時にも場所を問わず柔軟な電力供給が可能というメリットがある。

 

また一台の電配車に搭載しているバッテリーは、スマートフォン600台の充電が可能であるため、電気ポットやスポットクーラーなどの一般家電も使用することができ、被災者のQOLをあげることが可能。

 

 

3. 可動式ペロブスカイトソーラーパネル
また車載のペロブスカイトソーラーパネルは、電配車のルーフから取り外して持ち運ぶことが可能。ゆえに外付けペロブスカイトソーラーパネルを太陽の動きに合わせて最適な方角と角度に調整することができので、より大きな発電量を稼ぐことも可能で、無駄なく安定した電力を蓄電することができる。

 

4. 地割れした道路を渡る臨時の橋としての活用
また外付けペロブスカイトソーラーパネルの架台は、地割れした道路を渡る臨時の橋としても使用することができ強度を持たせている。この機能により、地割れで孤立した地域にも電気を供給することができ、自動車では駆けつけることができない、孤立した被災地への迅速な支援をすることができる。

 

上記を踏まえEVジェネシスでは、「我々の小型EV三輪型の電配車は、非常時に即座に電力を供給できるため、災害発生時の支援活動や被災地の復興において重要な役割を担うことが期待されます。

 

加えて平時では日常の移動手段やレンタカーや物流などの働く車として収益をあげ、非常時には車載のソーラーパネルと蓄電池により〝小さな小さな走る発電所〟に変身することができます。

 

それは、普段、何の気なしに街ですれ違う小型EVが、ある日突然ピンチを救う救世主になる。そんなスーパーマンのような活躍が期待される社会インフラモビリティです。

 

当社は、こうした小型モビリティーを活用した過疎地でのインフラ再構築にご協力頂ける企業や団体を求めています。災害大国、日本には地震や水害が毎年のように発生しています。

 

避難所の方々のQOLを少しでもあげたい、赤ちゃんに暖かいミルクを飲ませてあげたい、暑さや寒さを少しでも和らげたいとの弊社代表の思いを形にすべく開発をしてきました。

 

 

また避難所で電気の次に足りないものは、水です。私たちは次に避難所における生活用水を確保ができる車体を開発しています。今回の〝小さな小さな発電所〟もそうですが、モビリティーには移動するだけではなく、無限の可能性があると思います。

 

例えば、過疎地のインフラ再構築に於いて、自動運行システムに仕立てることや、災害地での瓦礫の上を走るためにタイヤに1つずつ巻きつけるゴムのキャタピラ等の技術をお持ちの企業や団体の方々にご協力をお願いしたいです。EVジェネシス株式会社は、弊社設立時のスローガン〝陸から海へ、海から空への挑戦〟を掲げており、次は、空へとチャレンジします」と結んでいる。

 

 

EVジェネシス株式会社
本社所在地:東京都渋谷区代官山町 10−1
代表者名:木村香織
設立:2023年07月
資本金:500万円
上場:未上場
業種:製造業
電話番号:03-6416-9611
URL:http://ev-genesis.co.jp

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。