遠鉄タクシーは5月14日、電脳交通のクラウド型タクシー配車システム「DS」を導入した。また同時に遠鉄タクシー独自の配車アプリ「E-タク Plus」と電脳交通のクラウド型配車システム「DS」の連携も実施された。
遠鉄タクシーは、「お客様に従来よりも身近に・気軽に、タクシー配車アプリ「E-タク Plus」で遠鉄タクシーをご利用頂くと共に、タクシー業務をより効率化することで、配車オペレーターやドライバーの業務負担を軽減し、移動サービスの向上を目指します」と話している。
遠鉄タクシーが新たなタクシー配車システムを導入した背景には、介護タクシーやマタニティタクシーなどの乗用タクシーの他、浜松市、磐田市、袋井市、湖西市の四自治体からそれぞれの地域で乗合タクシーを運行していることなどで、より利便性の高い移動サービスを提供することが急務となったこと。加えて電話によるタクシーの配車依頼だけでなく、配車アプリによるタクシーの利用が普及している現状を鑑み、顧客ニーズに順応できるシステムを検討したことが契機となった。
そのなかで新たな配車システム検討にあたり、「乗合と乗用タクシーの配車および運行業務が同じシステム上で出来ること」「顧客側から見た利便性向上要素として、問い合わせ応答、現着連絡等(IVR:電話自動応答)を活用出来ること」「時流やニーズに合わせて必要な機能の検討や導入がしやすくなること」を重視。この結果、電脳交通のクラウド型タクシー配車システムの導入を決めた。
なお従来の電話による配車依頼に加え、今回新しく遠鉄タクシー専用の配車アプリ「E-タク Plus」からもタクシー配車の注文を受け付け、業務負担を軽減した形で配車注文に対応、サービス要請の提供の迅速化を目指す。
今回のシステム導入について遠鉄タクシーの中村昭 代表取締役社長は、「変化の目まぐるしいタクシー業界に於いて運用に合わせて基幹システムである配車システムが柔軟に変わっていくことができることが重要だと考え、電脳交通のDSに対する思想と機能に共感し約1年の選定、仕様確認等の打ち合わせを経て導入に至りました。
今回の導入にあたり自動配車の機能拡張により広範囲で詳細な探車が可能となり、素早く効率よく自動で配車指示を行うことでタクシーがつかまりにくい現状課題を改善すると共に、配車確定後のタクシーの予想到着時間のご案内やお迎え先に到着した際の現着通知を自動化することでお客様の利便性向上が見込まれると共に、電話オペレーターの業務効率の向上に大きな期待をしています。
稼働不足でお客様にご迷惑をかける状況が続いている為、柔軟に迅速なサービスの向上を図り、「信頼と思いやりの心」でこの街に関わる全ての人々を『つなぎ』続けられるタクシー会社となれるように努めてまいります」と話している。
対して電脳交通の近藤洋祐 代表取締役社長CEOは、「この度、保有台数が静岡県西部最大規模の遠鉄タクシー様に、当社配車システムDSを導入頂きました。全国屈指の注文数を誇る遠鉄タクシー様の配車室に於いて、当社DSの信頼性と拡張性を評価いただけたことを大変嬉しく感じております。
遠鉄タクシー様は通常タクシー配車のみならず、配車アプリの導入や地域デマンド交通を全国に先駆けて導入するなど、テクノロジーを活用したデジタル戦略を取り入れている企業です。当社としても、遠鉄タクシー様の今後の経営戦略を支えられる技術を提供できるよう、引き続き企業間の連携を深化させて頂きたいと考えております」と述べている。
遠鉄タクシー株式会社の概要
本社:静岡県浜松市中央区上島1丁目11番15号
設立:1951年5月
代表者: 中村 昭
従業員:642名(2023年12月末時点)
資本金:1億円(2023年12月末時点)
株式会社電脳交通の概要
所在地:徳島県徳島市寺島本町西1丁目5番 アミコ東館6階
設 立:2015年12月
代表者:近藤 洋祐
従業員:169名(2023年11月末時点)
資本金:1億円(2023年11月末時点)