DMM.com(以下、DMM)は5月15日、新たに電気自動車(EV)インフラ事業へ参入し、商業施設や宿泊施設、公共施設、マンション等で利用できるEV充電サービス「DMM EV CHARGE 」を開始すると発表した。
1.事業開始の背景
現在、エネルギーの節約や地球温暖化対策の観点から世界規模で、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド自動車(PHV)への注目が高まっている。
国内でも、経済産業省が2010年4月に「次世代自動車戦略2010」を策定し、総合的な取り組みを通してEV・PHVの普及を推進。2035年までに新車販売に於ける電動車の比率を100%とする目標を掲げるなど(※)、それに伴うEV充電インフラの構築が急務となっている。
加えて、EVの充電施設は、商業施設やオフィスなどにも設置できることから、例えば、顧客の新たな来店動機となることで来店頻度や継続利用の増加や、充電を目的として来店した潜在顧客層へのリーチ、地域のインフラとしての役割の発揮など、生活導線上での新たな顧客接点の創出という面でも期待が持てると云う。
DMMはこうした背景を受け、急速にニーズが高まるEV充電インフラの構築によって社会課題の解決にもつながることを期待し、新たにEVインフラ事業へ参入。充電サービスを通じて、商業施設を始めとする地域のビジネス支援も行っていきたいとしている。
※第4回 経済産業省 「モビリティの構造変化と2030年以降に向けた自動車政策の方向性に関する検討会(資料2) 」より。
2.サービスの概要
DMMでは、全国の商業施設や宿泊施設、公共施設、マンション等に対してEV充電サービス「DMM EV CHARGE」を開始。事業者向けに、初期費用(機器・工事費)、サービス利用料が無料の「0円プラン」と、各施設への充電器設置と引き換えに販売価格の一部を還元する「売電シェアプラン」の2つのプランの提供を開始した。
なお、エンドユーザーに対しては、2023年12月頃、商業施設と宿泊施設の来訪者へのEV充電サービスの提供開始を目指すとしている。
(1)「DMM EV CHARGE」の特長
■事業者のメリット
・導入費0円プランを用意。費用を抑えてEV充電器を導入したい事業者にも対応。
・EV充電器の導入に伴う現地調査、工事、補助金申請など、面倒な手続きをすべて代行。
■EVユーザーのメリット
・6kW出力のEV充電器を導入。現在普及している3kW出力充電器の倍速で充電が可能。
・簡単なアプリ登録とクレジットカードの登録だけですぐに充電と決済が可能。
・アプリ決済はDMMアカウントとの連携を予定。DMM.comの会員3,914万人が即時にサービス利用可能に。
なお、各プランの詳細は、「DMM EV CHARGE」のサービスサイト を参照。また、EV充電器の導入を検討する事業者についても、同サイトから問い合わせることができる。