NEXT MOBILITY

MENU

2023年2月15日【社会インフラ】

江ノ島電鉄、全駅でタッチ決済による乗車を開始

坂上 賢治

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

江ノ島電鉄は2月15日、三井住友カード、ビザ・ワールドワイド・ジャパン、ジェーシービー、日本信号、QUADRACの5社と共同で今春、江ノ島電鉄全駅に於いてタッチ決済対応のカード(クレジット、デビット、プリペイド)やスマートフォン等による鉄道乗車を首都圏で初実施すると発表した。

 

今回のタッチ決済による鉄道乗車にあたっては、三井住友カードがGMOペイメントゲートウェイ・GMOフィナンシャルゲート・Visaと共同構築した公共交通機関向けソリューションの〝stera transit〟を活用する。

 

対象沿線としては、観光地として国内外で人気が高い「鎌倉」「長谷」「鎌倉高校前」「江ノ島」、更に住みたい街としても人気が高い「湘南海岸公園」「鵠沼」「藤沢」などの無人駅を含む江ノ島電鉄線全ての駅へタッチ決済用改札機を設置する。

 

 

これにより従来からの決済手段に加え、タッチ決済対応のカード(クレジット・デビット・プリペイド)での支払いも可能にし、非接触・チャージ不要の乗車サービスを提供する事で地域住民のみならず、国内外からの観光客の利便性向上を図る。

 

またこうした取組みにより公共交通の利用促進を図り、道路渋滞等の地域課題解決やスマートシティに向けた取り組みを積極的に進めていく。

 

鉄道沿線での新たな決済手段導入の目的は、タッチ決済でチャージが不要となる事による沿線鉄道利用上の利便性向上。既に世界600を超える公共交通機関でも導入され、インバウンド旅客にとって使い慣れたタッチ決済が利用可能になる事による切符購入時のストレス解消と駅窓口の混雑緩和を狙う。

 

加えて移動と買物のタッチ決済機能を活用した沿線エリアの経済活性化。オープンループ方式を活かした公共交通利用促進キャンペーンなど、新たなサービスの創造と提供も考えられる。

 

具体的なタッチ決済機能付きの改札機を導入する時期は、2023年4月以降を想定しているようだ。

 

 

利用対象者は、タッチ決済対応のカード(クレジット・デビット・プリペイド)やスマートフォンなどを所持する地域住民と観光来訪者。対象となる決済ブランドは、Visa、JCB、American Express、Diners Club、Discover。銀聯とMastercardについては順次追加予定としている。

 

この取り組みによる各社の役割分担は、江ノ島電鉄が鉄道の運行とタッチ決済を活用した企画の実施。三井住友カードはプロジェクト総括とキャッシュレス導入支援。

 

そしてsteraプラットフォーム提供 ( stera transit )。ビザ・ワールドワイドジャパンはVisaのタッチ決済に関するソリューション提供・認知プロモーション。

 

ジェーシービーはキャッシュレス決済導入支援、JCBとAmerican Express、Diners Club、Discoverのタッチ決済に関するソリューション提供と認知プロモーション。

 

日本信号は、タッチ決済専用改札機の開発。QUADRACは交通事業者向け決済と認証に関するSaaS型プラットフォームQ-moveの提供となっている。

CLOSE

坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。