エネオス(ENEOS)は6月10日、同社46カ所目、首都圏で31カ所目の商用水素ステーションとなる「川崎高津水素ステーション」を、川崎市高津区に開所したと発表した。
なお、同ステーションは、次世代自動車振興センター「燃料電池自動車用水素供給設備設置補助事業」の採択を受けている。
水素ステーションが開設された高津区は、2020年に脱炭素戦略「かわさきカーボンゼロチャレンジ2050」を策定した川崎市の中で、脱炭素モデル地区に指定されている。
グループの長期ビジョンにおいて、2040年のありたい姿として低炭素・循環型社会への貢献を掲げ、その実現のために水素事業を加速するエネオスは、同ステーションが川崎市の取組みを促進するものになると考えていると云う。
また、今後も水素製造ならびに自動車用燃料供給に関わるインフラやノウハウの活用により、水素の「製造」「輸送」「販売」の効率的なビジネスモデルの構築を目指すと共に、持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)の目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」、目標9「産業と技術革新の基礎をつくろう」および目標13「気候変動に具体的な対策を」の達成に貢献していきたいとしている。
なお、エネオスは、東京 2020オリンピック・パラリンピック競技大会(以下、東京2020大会)の大会用車両約500台の燃料電池自動車に、川崎高津水素ステーションを含む7カ所の水素ステーション(※)で、東京2020オフィシャル水素「ENEOS水素」を供給。その水素の一部には、福島県の「福島水素エネルギー研究フィールド(福島県浪江町)」で製造された再生可能エネルギー由来の水素も利用されると云う。
[新ステーションの概要]
– 名称:川崎高津水素ステーション
– 開所日:2021年6月10日
– 所在地:神奈川県川崎市高津区下作延三丁目6番6
– 運営者:株式会社ENEOS水素サプライ&サービス
– 敷地面積:787.87㎡(238.33坪)
– 供給方式:
都市ガス改質型オンサイト方式(水素製造装置をステーション内に設置)
– 水素製造能力:300Nm3/h
※川崎高津水素ステーション開所に伴い、大会用車両に水素供給を予定していた横浜綱島水素ステーションに代わり、川崎高津水素ステーションが大会用車両に水素供給をすることとなった。
大会用車両に水素を供給する水素ステーションは、①Dr. Drive セルフ潮見公園店(福島県内で製造した水素の販売拠点)(東京都江東区)② 東京目黒水素ステーション(東京都品川区)③千葉幕張水素ステーション(千葉県千葉市美浜区)④東京大井水素ステーション(東京都品川区)⑤東京高輪ゲートウェイ水素ステーション(東京都港区)⑥東京晴海水素ステーション(東京都中央区)⑦川崎高津水素ステーション (神奈川県川崎市高津区)。(大会専用車両の運行ルート等によっては、上記以外の水素ステーションでも供給)。