ENEOSホールディングス(以下、エネオスHD)は6月16日、出資先である北米のスタートアップ企業「Ample(アンプル)社」と、国内におけるEV向けの蓄電池交換サービスの提供に向け、協業を開始すると発表した。
ガソリン車への給油同様の低コスト・スピーディ・便利に行えるEV向けエネルギー供給(蓄電池交換)サービスの国内実現を目指す。
エネオスHDとAmple社は、協業により、Ample社が独自開発したロボットによる自動EV蓄電池交換ステーションを活用したサービスの実用化に向け、旅客および貨物輸送を行う輸送事業者を対象とした実証実験を、2021年度中を目途に国内で実施する。
また将来的には、蓄電池交換ステーション自体を一つの大きな定置用蓄電池として活用することも検討。再生可能エネルギー電源が普及した社会において、電気の効率利用と非常用の電源確保に貢献していきたいとしている。
<実現する蓄電池交換サービスのイメージ>
エネオスグループでは、長期グローバルトレンドとして、EVの普及が進むことを想定しており、2040年長期ビジョンにおいて掲げる次世代型エネルギー供給・地域サービスの提供の一環として、同プロジェクトを含め、様々なEV関連事業の検討を進めている。
一方、Ample社は、EV導入における時間のロス(充電時間)や費用(充電設備投資)の軽減によるEVの普及促進を目指しており、現在北米にて、輸送業者に対して革新的な蓄電池交換技術を用いたエネルギー供給サービスを展開。2021年中の北米以外での展開を計画していると云う。
両社は、同サービスを通じて、持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)の目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」、目標9「産業と技術革新の基礎をつくろう」および目標12「つくる責任使う責任」に貢献していくとしている。
[実証実験の概要]
<実施時期>
2021年度中に開始(コロナ禍影響により遅れる可能性あり)。
<実施内容・目的>
EV向けの蓄電池交換サービスを旅客輸送事業者(タクシー等)や貨物輸送事業者等に対して提供し、その有用性(交換速度や車両稼働率向上への貢献等)や、ビジネス性(運用コストやサービス料金設計等)、その他諸規制への対応等を検証。
<両社の役割>
・エネオスHD:Ample社と共同で蓄電池交換サービス提供。関係事業者との調整等の実証設計。
・Ample社:エネオスHDと共同で蓄電池交換サービス提供。蓄電池交換ステーション等設備の提供・運用。
■Ample:https://ample.com/